いわきvs新潟のマッチレポート・動画(JリーグYBCルヴァンカップ:2024年4月17日)
一覧へJリーグYBCルヴァンカップ 1stラウンド 第2回戦 2024年4月17日(水)19:03KO ハワイアンズスタジアムいわき
試合終了
00前半1
0後半1
14SH12
11CK2
18FK16
2
主導権はいわき。だが、勝者は少ないチャンスを仕留めた新潟
J2のいわきがJ1チームを初めてホームに迎えて挑むJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦。平日にもかかわらず新潟サポーターも多く駆けつけ、3,618人の観衆を集めた。
いわきはリーグ前節・清水戦から大幅にメンバー変更をし、これまで出場機会が少なかったメンバーを中心にスタメンを構成。それでも、大森 理生や山下 優人、近藤 慶一と要所でリーグ戦の主要メンバーも名を連ねた。また、ケガの再発で戦列から離れていた下田 栄祐が復帰した。
新潟は20日のリーグ次節・京都戦を考慮して直近の明治安田J1第8節・札幌戦の先発全員を入れ替えて、1stラウンド2回戦突破をもくろむ。今季ここまで出場機会が少なかった選手たちの中から新たな起爆剤となる選手が現れるか。JFA・Jリーグ特別指定選手の稲村 隼翔とプロ1年目の森 璃太が初先発を飾った。古巣対戦となる宮本 英治はベンチからそのときを待つ。
両チームを通じて最初のシュートは2分。ゴールキックからいわきの白輪地 敬大がうまく抜け出して、シュート。しかし、DFのブロックに阻まれる。新潟は5分にダニーロ ゴメスがカットインからミドルシュートを放つが、GK鹿野 修平のファインセーブに遭い、先制点とはならない。しかし、直後のCKから長谷川 巧がこぼれ球を逃さず仕留めて、新潟が先制に成功する。
いわきは19分、競り合いで相手選手と頭がぶつかり合った杉山 伶央が脳震盪の疑いで交代を余儀なくされ、加藤 悠馬を投入する。
いわきはその加藤が位置する右サイドを軸に、細かいパスワークからアタッキングサードに進入する形を作るが、新潟の寄せの速さに苦しむ。新潟は38分、負傷した森を下げて早川 史哉を投入する。
いわきが押し込む時間が長い中で、45分に高い位置で石田 侑資がインターセプトして、そのままシュート。GK阿部 航斗のセーブに遭い、惜しくもゴールとはならない。
いわきは後半開始から生駒 仁に代えて、五十嵐 聖己を投入する。
新潟は52分、サイドチェンジからダニーロ ゴメスがゴールを狙うが、鹿野に阻止される。55分、いわきはCKから近藤がヘディングシュートを放つが、惜しくも枠から外れる。
いわきは攻撃に厚みを加えるために、白輪地と近藤を下げて有馬 幸太郎とブワニカ 啓太を入れる。ターゲットマンになった有馬に収めさせて、ウイングバックの坂岸 寛大を生かすサイド攻撃を試みるも、クロス精度がいまひとつ。新潟DFに及ばない場面が続く。
劣勢が続く新潟は63分にダニーロ ゴメスと長倉 幹樹を下げ、小見 洋太と谷口 海斗を投入して状況の打開を図る。77分には星 雄次と太田 修介を下げて、秋山 裕紀と松田 詠太郎を送り出す。
いわきペースで推移。後方から組み立ててFWが収め、どちらかのサイドからテンポよくパスを回してゴールを目指す。しかし、最後のキワの部分でシュートを打たせない新潟DF陣がはね返す場面が続く。
プレーの流れが途切れて、前がかりになったいわきのビルドアップのミスを逃さなかった新潟は90+1分、谷口が勝負を決める追加点を挙げた。
いわきは主導権を終始握りながらも、得点に至らなかった。一方の新潟は粘り強く守って数少ないチャンスを得点に結びつけ、J1第3節・名古屋戦以来の勝利。中2日で迎えるリーグ戦にはずみをつけた。
[ 文:柿崎 優成 ]