磐田vs横浜FMの見どころ(明治安田J1リーグ:2024年11月16日)
一覧へ明治安田J1リーグ 第29節 2024年11月16日(土)14:03KO ヤマハスタジアム(磐田)
試合終了
31前半1
2後半3
11SH20
3CK7
12FK13
4
-
5'ジョルディ クルークス
83'ジャーメイン 良
90+2'ジャーメイン 良 -
45+4'アンデルソン ロペス
47'西村 拓真
64'アンデルソン ロペス
71'アンデルソン ロペス
ライバルたちに近づくために。磐田に求められるのは『3』のみ
磐田は直近の第36節でG大阪と対戦。1-3で迎えた終盤に同点に追いついたものの、最終的には勝ち越されて敗戦に終わった。2連敗という痛恨の結果となったが、17位・柏と16位・新潟による残留争い直接対決が痛み分けに終わったことで、残り3試合で残留ラインまで勝点5差。ライバルたちと比べると1試合消化試合が少ないことは、逆転残留に向けてとても大きいことだろう。
今節が終われば消化試合数が並ぶが、植村 洋斗は「勝てば上にプレッシャーを掛けられるし、残りのシーズンを左右するくらい大事な試合になる。まずは勝つことに全力を注ぎたい」とコメント。ライバルたちにプレッシャーを掛けるためには勝点3のみが求められる一戦となる。
G大阪戦を振り返ると、セットプレーの守備、スコアを動かしたあとにすぐに失点を喫してしまうゲーム運びには課題がある。ただ一方で、敗戦濃厚のムードが漂っていた中、2点差を追いつく反撃を見せた。植村は「攻撃で良い形からチャンスを作れたことは全員が収穫だと感じていると思う」と語っている。いかに無失点の時間を長くして、きっ抗したゲーム展開を作れるか。そこが横浜FM戦での勝点3へのカギとなる。
G大阪戦ではもう1つ収穫があった。それは今夏にC大阪から完全移籍で加入したジョルディ クルークスが輝いたこと。それまでなかなか特徴を発揮し切れずに苦しんできたが、右サイドでの突破力が相手の脅威となり、さらに彼のクロスが起点となって全3得点が生まれた。同じタイミングでC大阪より期限付き移籍で加入した渡邉 りょうは、仲間の活躍ぶりをこう称賛する。
「彼の特徴を90分間存分に発揮していたと思う。逆に言えば、そこを引き出すまでに僕らは時間がかかり過ぎてしまった。ただ、このタイミングで彼の良さを引き出せたことは残留への大きなきっかけになると思うし、どれだけ多くの選手が信じて、最後の最後に飛び込んでいけるか。チームメートを信頼して最後まで走りたい」
自分たちの力を信じ、そして最後まであきらめず、勝利をつかみ取れるかが問われる一戦になる。
対する横浜FMは、AFCチャンピオンズリーグエリートや天皇杯、JリーグYBCルヴァンカップとリーグ戦が並行する厳しい過密日程によって苦しんできた中、第36節・鳥栖戦は逆転でリーグ戦7試合ぶりに勝利。他会場の結果を踏まえて、残留が確定した。ラスト3試合は1つでも上の順位を目指す戦いとなる。
リーグ戦では1カ月以上ゴールから遠ざかっていたアンデルソン ロペスが鳥栖戦で1ゴールをマークし、昨季に続けて20得点に到達。J1得点ランキングトップのレオ セアラ(C大阪)に1点差と迫っている。2シーズン連続の得点王に輝くために、ここからギアを上げられるか。今節の注目選手になる。
前回対戦は1-1の痛み分けに終わったが、今回は磐田が残留への意地を見せるか、横浜FMが地力を示すか、注目の一戦となる。
[ 文:森 亮太 ]