川崎Fvs新潟の見どころ(明治安田J1リーグ:2024年9月27日)
一覧へ明治安田J1リーグ 第32節 2024年9月27日(金)19:03KO Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
試合終了
52前半0
3後半1
13SH14
3CK8
10FK14
1
2週間後の“再会”に向けて。前哨戦を制するのは?
川崎Fはルヴァンカップ準々決勝第2戦・甲府戦、前々節・鳥栖戦と続けて後半アディショナルタイムのゴールによって勝ち上がりと勝利を決めた。ラウンド16で敗退したAFCチャンピオンズリーグ2023-24のリベンジを期す、今季のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の初戦も、ピッチ状況が劣悪な中でのアウェイ戦で蔚山を1-0で下し、3つの異なる大会を通じて良い流れを作った。
しかし、蔚山戦から中3日で迎えた前節・名古屋戦は0-2で敗戦。立ち上がりこそ優位性を持って試合を進めたが、相手のカウンターからのロングシュート、スローインからのサイド攻撃とスキを突かれる形で2失点を喫した。リーグ戦では連勝を飾れず、順位は15位に後退。降格圏まで5ポイント差と気の抜けない状況となっている。
これまで川崎Fは苦しい状況でも「上を見て戦う」(鬼木 達監督)ことを信条としながら戦ってきた。下も気にしなければならないが、この戦いこそ上を見て戦うべきだろう。単純に新潟が自分たちよりも上位ということもあるが、前述のとおり、2週間後にはルヴァンカップ決勝進出を懸けて再び相まみえる相手だからだ。守護神のチョン ソンリョンは「新潟とはあと3回戦うことが確定しているので、このホームゲーム、最初の試合が本当に大事だと思う」と話す。ここで勝利することによって、ルヴァンカップに向けて精神的に優位に立ちたい。
言うまでもなく、それは新潟も同じこと。ホームでの前回対戦では先制されながらも追いつくと、90+7分に舞行龍ジェームズが放ったシュートをゴール前の鈴木 孝司がコースを変えて押し込み、逆転勝利かと思われた。しかし、その4分後に山田 新にゴールを許して引き分けに持ち込まれた。
それから3カ月後、前節・神戸戦も先制を許しながら一度は逆転したものの、再逆転を許して敗戦。決勝ゴールは90+6分と後半アディショナルタイムだった。川崎Fとの前回対戦、そして前節の悔しさを払しょくする試合にできるか。
なかなか上位をうかがえない両チームではあるが、平均ボール保持率と1試合平均パス数は新潟がそれぞれリーグ1位、川崎Fが4位、5位とリーグ上位に位置する。互いにボールを大事にしながら攻撃を仕掛ける、魅力的な試合が展開されることだろう。それだけにボールをいかに保持できるか、自分たちの力をいかに出せるかが焦点になりそうだ。
この試合で勝点を積み上げ、そしてルヴァンカップに向けて勢いをつけるのはどちらになるのか。川崎Fが10月1日の火曜日にACLEリーグステージ第2節・光州戦を控えるため、今節唯一の『金J』となるこの一戦。Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで魅惑的な熱戦が繰り広げられるはずだ。
[ 文:菊地 正典 ]