広島vsC大阪の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2023年10月21日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第30節 2023年10月21日(土)16:03KO エディオンスタジアム広島
試合終了
00前半0
0後半0
12SH5
3CK4
19FK14
0
Eスタ開催は残り2試合。記憶に残る好ゲームを期待
“ワンクラブマン”としてプロ20年目のシーズンを戦っている青山 敏弘は、「まだあんまり実感ないんですよ。ただ1つ言えるのは、最後にEスタでプレーしたいってことですね」と言い、たくさんの思い出が詰まったEスタへの思いを口にした。
初めてEスタでプレーしたのは、2006年の7月22日。青山が加入して3年目のシーズンだった。千葉を相手に踏み出した第一歩はいまもよく覚えている。
「Eスタでプレーしたいというのがプロになって最初の目標だった。ようやくそれをかなえられたし、試合には負けたけど、自分を知らないファン・サポーターの方が多かった中で自分のプレーをしっかり出せた。あの試合から自分は始まったと思っているし、Eスタのデビュー戦ではすごく良い試合だったなと思う」
あれから、背番号6はEスタでファン・サポーターと苦楽をともにしてきた。
「いろいろあったけど、良い思い出が多い。苦しい時代もあったけど、僕はEスタで強いサンフレッチェを作ってこられたと思っている。ミシャ(ペトロヴィッチ元監督)がよく『グラウンドで芝を食ってでも、血を吐いてでも戦え!』と言っていたけど、まさにそのとおりのプレーを自分はEスタでやってきたと思っているし、Eスタで皆さんとともに僕もチームも成長してきて、喜びも挫折も痛みも一緒に味わってきた」
そして2012年、J1初優勝を決めてみんなで涙を流した11月24日のEスタの光景はいまも忘れられない。
「どんどんサポーターの皆さんが足を運んでくれるようになったことがすごくうれしかった。目に見えて熱気とか感情が大きくなっていって、最後の優勝が懸かった試合なんて、本当にワンプレーごとに反応があって身震いした。ゾクゾクしたことをいまでも覚えているし、あの光景を見るためにサッカーをやってきたんだなって思ったよね。本当に一生に何回も見られるものじゃない。1回も見られないのが普通だと思うけど、幸せなことにそれを見られたんだから、こんな幸せな選手はいないですよ」
初優勝したシーズンから11年が経った。その後も数々のドラマの舞台となったEスタでは残るところ2試合となり、今節は初優勝が決まった試合の相手チームだったC大阪が乗り込んでくる。
昨季から、ミヒャエル スキッベ監督と小菊 昭雄監督が率いるチームは激闘を繰り広げ、カップ戦も含めすべて広島が勝ってきた。この夏に加藤 陸次樹がC大阪から広島へ移籍したことを含め、因縁浅からぬ仲の広島とC大阪は、Eスタで記憶に残る好ゲームを見せてくれるに違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]