FC東京vs清水の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2022年8月7日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第24節 2022年8月7日(日)18:04KO 味の素スタジアム
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58'カルリーニョス ジュニオ
85'チアゴ サンタナ
上を目指せるか否か。FC東京、大事なホーム2連戦がスタート
今季のFC東京はホームでの成績が安定している。国立競技場で戦った明治安田J1第10節・G大阪戦(2〇0)を含め、11試合で6勝4分1敗と、かなり高い勝率を誇る。そんなデータを持ちながら迎えるここからのホーム2連戦は、上位陣を追走するための貴重な2試合となる。加入1年目ながらチームトップタイの出場数を誇るCBの木本 恭生は「今季、ホームではすごく成績が良い。ここで2連勝できれば上を目指すことができるので、この2試合は結果と内容の両方で期待できるサッカーを見せたい思いがある」と意気込んでいる。
チームは前々節・磐田戦で勝利し、前節・広島戦ではそれまでたった一度しかなかった逆転勝ちを飾り、今季三度目の連勝を達成。AFCチャンピオンズリーグ出場権獲得圏内の3位を目指せる位置につけている。相対する清水は最下位に沈んでいるが、チームに油断はない。「J1はとてもきっ抗したリーグ。清水の前線には決定力のある選手がそろっている。だからこそ、順位表に騙されてはいけないし、首位のチームが残留争いをしているチームに負けることがある」とアルベル監督。しっかりと気を引き締めて戦い、まずは連勝を『3』に伸ばしたい。
一方の清水は7月の5試合を1勝1分3敗の成績で終え、現在は最下位に位置している。この5試合を振り返ると、目に付くのは得点の多さと失点の多さ。5試合で10得点の数字は残留争いをするようなチームの得点力ではないが、一方で12失点は残留争いを強いられているチームを象徴する数といえる。このアンバランスさを改善することが浮上のカギを握りそうだ。
前節・鳥栖戦はまさにいまのチームを表すような試合であった。新型コロナウイルス感染症の影響でメンバー構成が急造な部分もあったが、不安定な守備を突かれ、前半だけで2失点。後半に入って盛り返す時間帯もあったが、1点を返したあとに3点目を奪われ、再び2点差をつけられる苦しい展開となった。しかし、ここで下を向くことなく立て続けに2点を奪い、終わってみれば3-3でタイムアップ。何とも評価の難しい90分を演じた。
ただ、現状を考えれば勝点1を積めたことはポジティブで、新戦力の乾 貴士が存在感を示し、帰ってきた北川 航也は早速ゴールを記録。巻き返すための役者はそろっている。最下位に沈んでいるとはいえ、残留圏とはたった1ポイント差。アウェイから勝点を持ち帰り、降格圏から脱したい。
[ 文:須賀 大輔 ]