大分vs札幌の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2021年8月21日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第25節 2021年8月21日(土)19:03KO 昭和電工ドーム大分
試合終了
11前半0
0後半1
7SH11
5CK12
7FK20
1
前節、大敗を喫した大分。アグレッシブな姿勢を貫け
大分は天皇杯を含む5連戦の3戦目。15日に前節・横浜FM戦、そこから中2日で天皇杯ラウンド16・群馬戦とアウェイ連戦をこなし、今度は中2日でのホームゲームだ。次節・神戸戦までは中3日、その後さらに中2日で広島戦という過密日程のちょうど中間地点にあたる。
今季は大幅な主力の入れ替えが影響し、シーズン序盤からなかなか戦い方を定め切れず、思うように勝点を積めなくていまだJ2降格圏の19位。バランスを重視しながら粘り強く勝点を積もうとしていたが、結果が出ないうちに次第に積極性を欠き、後方でのポゼッションと構える守備方法が裏目に出て、うまく攻撃できない状態に陥っていた。その空気感を打ち破るように、最近は徐々にアグレッシブな守備へと切り替えていた中、横浜FM戦は相手のチームスタイルを逆手に取ってフォーメーションもいつもと違う[4-2-3-1]でスタートすると、ショートカウンターで奇襲。何度もゴールに迫ったが、イージーなミスから失点して流れを手放すことになり、1-5の大敗となった。
ターンオーバーを施し、2種登録選手を多く起用した群馬戦は、ほぼぶっつけ本番状態で臨み、試合中に修正しながら延長戦の末に2-1で逆転勝利。リーグ戦にも備えたマネジメントで、苦戦はしつつも勝利を手にした。
片野坂 知宏監督は「札幌さんも、守備はマンツーマンで、攻撃はコンビネーションや背後を含めて多彩。強度の高いタフなゲームになるだろう。いろんな戦い方があると思うが、天皇杯・群馬戦から今節の札幌戦まで中2日で、非常にタイトなスケジュールで準備しなくてはならない。その準備をできる時間の範囲内で、札幌さんに対しての狙いを合わせていきたい」と、積極的にチャレンジする姿勢は続ける様子だ。広島のコーチ時代、その攻撃のアイディアに薫陶を受けたというペトロヴィッチ監督との師弟対決に、闘志を燃やしている。
一方、札幌は前節・FC東京戦から1週間の準備期間を経てのアウェイ戦。FC東京とは競り合いの末に3-2で勝利し、前々節の浦和戦に続き2連勝となった。シーズン序盤には苦しんだ時期もあったが、連係が高まるにつれて調子は上向きに。大卒ルーキーの小柏 剛や同2年目の金子 拓郎など、機動力の高いプレーヤーが攻撃的な“ミシャ・サッカー”をさらに魅力的なものにしている。
過去五度の師弟対決は、弟子の片野坂監督が2勝2分1敗で勝ち越しているが、今季の第18節で初黒星を喫した。師匠への挑戦で原点に立ち返り、攻撃的スタイルがぶつかり合う好ゲームを演じることができるか。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]