仙台vs清水の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2021年6月23日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第19節 2021年6月23日(水)19:03KO ユアテックスタジアム仙台
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22'吉野 恭平
83'松下 佳貴 -
12'鈴木 唯人
72'ディサロ 燦シルヴァーノ
84'チアゴ サンタナ
降格圏を抜け出した仙台。ホームゲームで問われる真価
アウェイの清水は、17試合を戦って3勝6分8敗の勝点15で15位。今季からロティーナ監督が指揮を執り、守備組織の整ったスタイルを構築中だ。日本代表GKの権田 修一ら実力者を多く補強して、下位に沈んだ昨季からの立て直しを図っているところだ。
開幕戦で勝利を収めて波に乗るかと思われたが、なかなか試合運びが安定せず、勝点が伸び悩んでいる。第16節のFC東京戦のように、ツボにハマれば3得点できるポテンシャルはあるだけに、守備の安定からゲームを支配し、確実に好機を仕留める試合運びを実現したいところ。宮本 航汰らが中盤からゲームをコントロールし、攻撃陣がそれに応えられるか。チアゴ サンタナのシュートテクニック、中村 慶太や中山 克広の仕掛けが攻撃のカギを握る。また、9日に天皇杯2回戦を戦ってから、この試合まで間が空く。十分な準備期間の中でコンディションを整えられることを生かせるか。
ホームの仙台は18試合を終えて、3勝6分9敗の勝点15。清水と同じ勝点だが、得失点差の関係で順位は16位。こちらは今季から手倉森 誠監督を迎え、低迷した昨季からの再建を図る。序盤戦は大量失点が続くなど不安定な戦いに終始したが、辛抱強く守備からリズムを作るスタイルを作り、5月から巻き返してきた。
前節・鹿島戦では相手にボールを支配される苦しい展開ながら、リーグ戦デビューとなったGKストイシッチや、CBの平岡 康裕と吉野 恭平といった守備陣の健闘もあって大崩れせず。西村 拓真の今季4点目で先制すると、終了間際に追いつかれて1-1と引き分けたが、これで4戦負けなし。勝点1を獲得したことによって、暫定順位ながら、J2降格圏を抜け出すことができた。手倉森監督は「『勝点2を落とした』と言って嘆いて前に進むより、『きっちりアウェイで勝点1を取れた』と捉える」と、前向きな姿勢で今節に向かう様子。清水とは対照的に、直近の試合から中2日という厳しい日程ではあるが、4月から5月にかけての連戦で先発を固定せずに戦ってきたことで、選手層は厚くなってきた。メンバーを入れ替えても、ホームで勢いを見せられるかが問われる。
両チームは今季すでにJリーグYBCルヴァンカップで2回顔を合わせている。そこでは清水が2勝したが、仙台はこのままでは終われないだろうし、清水も受けて立った上で突き放そうとするだろう。互いの意地がぶつかり、好勝負になることを期待したい。
[ 文:板垣 晴朗 ]