G大阪vs清水の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2021年4月18日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第10節 2021年4月18日(日)17:03KO パナソニック スタジアム 吹田
鉄壁の守備に攻撃陣の奮起を加えて。G大阪が狙う2戦連続の“初”
「長かったと思いますし、悔しい結果がここ数試合続いていたので、苦しい状況をチーム全員で乗り越えた」(宇佐美)。ホームでは今季、5試合無失点という堅い守りを見せていた鳥栖のゴールをこじ開け、1-0で勝ち切ったG大阪。「簡単ではない事態がチームに起こって、みんなでなんとかやってきたものが少し、時間はかかりましたけど、しっかりと勝点3につながった」と宮本 恒靖監督も、待望の勝点3に満足感を口にした。
5試合目でようやく初勝利を挙げたG大阪だが、指揮官と選手たちは早くも次なる戦いに向けて気持ちを切り替えている。「ようやく得点を挙げて勝利できたけど、まだ1勝しただけなので、これを継続しないといけない」と話すのは古巣との対戦に燃える三浦 弦太である。
ホーム今季2試合目となる清水戦で目指すのは、当然ながらホーム初勝利。中3日の過密日程ではあるが、勝ち切る顔ぶれをピッチに送り出すはずだ。
連戦を踏まえFWの組み合わせと中盤の構成はコンディションに応じて変化をつけてきた宮本監督ではあるが、リーグ復帰戦となった第7節の広島戦以降、不動なのが三浦と昌子 源の両CBコンビ。「源くんとは、チャレンジ&カバーやクロス対応が、今季は良い関係でやれている」と三浦も胸を張るが、5試合で許した失点はわずかに『2』。最後尾に控える東口 順昭とともに、鉄壁と言ってもいい堅い守りを見せている。
「後ろは無失点を続けて攻撃は複数得点を取れるようにやっていきたい」と三浦が語るように、連勝のカギはやはり、攻撃陣のさらなる奮起となりそうだ。
鳥栖戦ではピッチに立たなかったチアゴ アウベスやレアンドロ ペレイラはフレッシュな状態だけに、次は彼らのゴールが待ち望まれる。
長いトンネルを抜け出したG大阪とは対照的に、清水は波に乗れない戦いが続いている。前節は神戸と1-1のドローに終わったが、直近の5試合は1勝1分3敗。直近3試合の得点数はわずか『1』と、攻撃陣の不発が続いている。「攻撃の部分で改善が見えた試合」とロティーナ監督は神戸戦をこう評したが、やはりG大阪戦で問われるのは、攻撃の機能性になりそうだ。初顔合わせの外国籍選手には弱いという悪癖を持つG大阪だけに、チアゴ サンタナが勝負強さを見せられるかもポイントだ。清水が今季手にした2勝では、いずれもチアゴ サンタナのゴールが生まれている。
強い個を持つブラジル国籍FWと三浦、昌子の両CBコンビのマッチアップは勝敗を左右するポイントになるはずだ。
C大阪時代からG大阪の特徴を知るロティーナ監督と、ターンオーバーでマネジメントを図る宮本監督の駆け引きも注目の一戦になる。
[ 文:下薗 昌記 ]