鹿島vs湘南の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2019年3月9日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第3節 2019年3月9日(土)16:03KO 県立カシマサッカースタジアム
試合終了
10前半0
1後半0
16SH8
6CK1
11FK14
0
- 58'安西 幸輝
ACLの勢いそのままに、鹿島が狙う公式戦連勝
ともに公式戦5連戦の真っただ中での対戦となる。ただ、両者の条件は微妙に異なる。5日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のジョホール戦をホームで戦った鹿島は、中3日で再び県立カシマサッカースタジアムで試合を行うことができる。しかし、湘南は6日にJリーグYBCルヴァンカップの長崎戦をアウェイで戦ったあと、中2日で再び敵地で試合を行わなければならない。移動日を挟むことを考えれば、湘南のほうがはるかに厳しい条件で迎える試合となるだろう。
ミッドウィークで得た結果も両者は対照的だった。
ACLを若い選手構成で臨んだ鹿島は、終盤に1点を返されたものの2-1で勝点3をつかむことに成功した。内容的にはミスも多く誇れるものではなかったが、それでも勝ち切ることができた。「そういう意味では波に乗るきっかけを今日、選手はみんな感じたと思いますので、これからもっとやっていかなければいけないと思います」とクォン スンテ。公式戦を連勝することで、狙っていたリーグ戦での開幕ダッシュのきっかけとしたい。
逆に湘南は幸先よく4分に先制点を挙げたものの、90分から立て続けに2失点し、終了間際に勝点を落としてしまった。試合後、曺 貴裁監督は「去年も同じような形でアディショナルタイム(終了間際)にやられて、1-2で負けたのを思い出しました。神様がまた同じスタートをして、1から出直しなさいと言われていると思うので、そういう意味では反省するところは反省して、次につなげていきたいと思います」と総括。鈴木 冬一や福島 隼斗など若い選手が堂々としたプレーを見せた反面、それを結果に結びつけられなかった詰めの甘さを痛感していた。
昨季、両チームはリーグ戦のみで対戦し、ともにホームチームが2-1で勝利している。くしくもどちらもアディショナルタイムに試合が動いた。鹿島は第6節のアウェイゲームでは90+4分に山根 視来に決勝点を決められ、決定機を逃し続けたツケを払わされた。第26節のホームゲームでは、90+1分に西 大伍のクロスに長い距離を走り込んだ鈴木 優磨が強烈なヘディングシュートを合わせ、勝利をもぎ取った。
いずれも僅差の試合だったため、今回もわずかな差が勝負を分けると思われる。選手のパフォーマンスはもちろんだが、連戦の中でチーム力を維持するためにどういう選手起用を見せるのか、監督のマネジメントにも注目が集まる。
[ 文:田中 滋 ]