札幌vsFC東京のマッチレポート・動画(明治安田生命J1リーグ:2023年5月6日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第12節 2023年5月6日(土)14:03KO 札幌ドーム
試合終了
53前半0
2後半1
17SH13
2CK3
16FK15
1
強襲していった札幌。圧巻のゴールショー
試合開始時点で札幌が11位、FC東京が9位という立ち位置。どちらも今季ここまで勢いづきそうなタイミングがありながらも、それが果たせておらず、なんとか浮上の契機をつかんで上昇したいところ。前節から中2日であり、FC東京は前節が福岡とのアウェイゲームだったためよりハードなスケジュールとなっているが、どちらもタイトな日程を感じさせない意欲的なゲームを演じてみせた。
キックオフ直後から激しく攻守が入れ替わる、アグレッシブなゲームが繰り広げられた。どちらもボールを、それも緩急をつけて動かしながら相手陣に攻め込もうというスタイルであり、と同時に守備ではボール保持者に対して自由を与えないやり方。そうしたことが相まって、球際でのせめぎ合いの多い、タフな局面が前半から目立っていた。
その中で先にスコアを動かしたのはホームチーム。相手陣でボール奪取をしてからのショートカウンターで最終ラインのギャップを突き、最後はパスを受けた浅野 雄也が冷静にGKとの1対1を制して先制点をゲット。
その後も札幌はスピードを生かした攻めを繰り出す。FC東京は人を見る札幌の守備戦術に対してうまくズラしながら圧力を掛けていくのだが、どこかでパスが引っかかったりすると、札幌はそれを見逃さない。多少精度が落ちたとしても素早く俊足FW小柏 剛を走らせてスペースを強襲するなど、常にFC東京を脅かし続けながら試合を進めていた。24分過ぎには札幌が右サイド、左サイドを順に奥深くまで鋭く攻め込んで決定機を作るも、これはFC東京のGKヤクブ スウォビィクが好守で阻む。
それでも、ホームチームが加点に成功。28分、右サイド深くから小柏がグラウンダーで逆サイドに折り返すと、走り込んだ菅 大輝が思い切りよく左足を振り抜いてゴールネットを揺らす。さらに、38分には金子 拓郎がPKを沈めて、前半のうちに3点差とした。
後半は得点が必要なFC東京がディエゴ オリヴェイラ、仲川 輝人を投入するとともに陣形も変えて前がかりに入るも、50分には札幌の小気味よい展開から最後は菅が右足で流し込み、4点目。札幌がさらに優位に立つことに。
FC東京としてはなんとかまずは1つゴールを奪って光明を見いだしたいところだったが、陣形が間延びしてセカンドボールをことごとく札幌に拾われてしまい、全体を押し上げることさえもままならない。ときおり、アダイウトンが左サイドを駆け上がって押し返す場面を作りはするものの、札幌は要所での競り合いを集中して制し続け、ペースを渡さない。
73分にアダイウトンのクロスに仲川が合わせてFC東京が1点を返し、その後も何度かゴールに迫るものの、決め切ることができない。逆に、後半アディショナルタイムに金子がダメ押し点を決めて、札幌が5得点で完勝。スタジアムに詰めかけたファンを大きく沸かせた。敗れたFC東京は過密日程下で2連敗。次節までになんとか立て直したいところだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]