鹿島vs浦和のマッチレポート・動画(Jリーグチャンピオンシップ:2016年11月29日)
一覧へJリーグチャンピオンシップ 決勝 第1戦 2016年11月29日(火)19:25KO 県立カシマサッカースタジアム
試合終了
00前半0
0後半1
11SH5
8CK5
25FK29
1
- 57'阿部 勇樹
PKによるアウェイゴールを得た浦和。勝利も気を引き締めて第2戦へ
前半から手に汗握るプレーの連続だった。早い時間に鹿島がビッグチャンスを迎える。ロングボールをうまくトラップした土居 聖真がゴールを目指してドリブルを仕掛けるが、素早く帰陣した浦和ディフェンスがパスを阻止。浦和も李 忠成のクロスに武藤 雄樹が飛び込み、鹿島のゴールネットを揺らしたが惜しくもオフサイド。
その後、浦和がサイド攻撃を基軸に鹿島を押し込めば、鹿島はセットプレーを中心にして押し返す。どちらのチームも、鋭い出足と相手に自由を許さない集中した守備を見せ、失ったボールをすぐに奪い返す緊迫した展開が続く。44分には武藤が強烈なシュートを放つも、曽ヶ端 準が左手1本で的確にはじき返し、手に汗握る45分はどちらも譲らず0-0のまま終わった。
後半も最初にチャンスを得たのは鹿島。中盤での奪い合いを制したところから素早く攻撃に転じ、中央で受けた土居から右サイドを駆け上がってきた遠藤 康に絶妙なスルーパスが出る。あとは、ゴールを決めるだけと思われたが、遠藤の右足のシュートは飛び出してきた西川 周作の正面を突きゴールならず。この試合最大のチャンスを逸してしまった。
大きなチャンスを逃せば試合の流れは変わってしまうもの。それまで浦和のゲームメイカーである柏木 陽介をしっかり抑えていた鹿島ディフェンスが、一瞬の隙を見せてしまう。ゴール前右の位置でフリーでパスを受けた柏木が反転してゴールへ向き直り、クロスを送ると、それに合わせようと動きだした興梠 慎三が西 大伍に倒されてしまう。このプレーに対して家本 政明主審はPKを宣告。57分、このチャンスをキャプテンの阿部 勇樹がきっちり決めて浦和が先制に成功する。試合後、マークしていた西は「僕が選択を間違えた」と残念な気持ちを吐露していた。
1点を追って攻勢を強める鹿島は、中村 充孝に代えて柴崎 岳をピッチへ送る。およそ1ヵ月ぶりの実戦復帰となった柴崎がシュート3本を放つなど、攻撃の勢いを増す鹿島だったが、浦和の守備も堅い。ゴール前を崩し切る場面はなく、浦和がPKで得たリードを守り、0-1で明治安田チャンピオンシップ決勝第1戦を終えた。
試合後、ペトロヴィッチ監督は、この勝利がチームにいい影響を与え、第2戦はさらに良いサッカーができると考えていた。
「今日のゲームを1-0で勝利したことは前向きにとらえていて、良い結果だと思っている。緊張感ある試合を今日経験した上で第2戦を迎えられる。もう少し落ち着いてボールを運べると思うし、コンビネーションあるサッカーを見せられると思っている」
アウェイで先勝し、有利な状態で第2戦を迎えられるが、相手が鹿島である。
「鹿島は逆境の中で力を発揮して強さを見せるチーム。今日の1-0での結果をもってわれわれが有利だと思ってしまうのは、大きな間違いだ」
そう言って、第2戦に向けて気持ちを引き締めていた。
一方、鹿島の石井 正忠監督も気落ちした様子も見せず「前半が終わったという形になると思うので、この3日間をかけて次の第2戦に向かいたい」と胸を張っていた。
第2戦は、4日後の12月3日。浦和が勝つか引き分ければ、10年ぶりのリーグタイトル奪取となり、0-1で敗れても年間勝点が上の浦和の優勝となる。しかし、鹿島が2点以上決めて勝つことになれば、アウェイゴール差で浦和を上回る。次の試合も先取点がカギを握りそうだ。
[ 文:田中 滋 ]