【公式】FCソウルvs浦和のマッチレポート・動画(AFCチャンピオンズリーグ:2016年5月25日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)

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FCソウルvs浦和のマッチレポート・動画(AFCチャンピオンズリーグ:2016年5月25日)

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  • FCソウル FCソウル

  • 試合終了

    3

    1前半0

    0後半0

    1延前0

    1延後2

    7PK6


    19SH14

    1CK4

    28FK19

    2
  • 浦和浦和レッズ

目前にあった二度の勝機。逸した浦和、アジアを去る



あと少しだった。つかみかけた準々決勝への切符は、無情にも手からすり抜けてしまった。

AFCチャンピオンズリーグラウンド16第2戦。立ち上がりにペースを握ったのはFCソウルだった。1点を追い掛けるFCソウルは、開始直後のプレーで浦和を押し込んでCKを取ったのを皮切りに、前線から激しくプレッシャーを掛けてペースを握る。浦和はFCソウルの圧力に対して攻撃の形を作れず、なかなかシュートまで持ち込めない。そんな展開の中で29分、遠藤 航が自陣ペナルティエリア前でアドリアーノにボールを奪われると、そのまま中央につながれてデヤン ダムヤノビッチにゴールを許す。これで2戦合計1-1となった。

それでもアウェイゴールを奪ってしまえば一気に優位になる浦和は失点で崩れることなく、むしろ徐々にペースをつかみ返していく。後半は前半に比べて明らかにゴールへと近づいたが、71分には興梠 慎三、83分には後半頭からの投入となったズラタンがチャンスを迎えるも決め切れない。

試合は1-1のまま決着がつかず、延長戦へ突入。すると94分、チュ セジョンのスルーパスに反応して右サイドを抜け出した途中出場のパク チュヨンがゴール前に折り返すと、アドリアーノが押し込んでFCソウルが追加点。延長戦ではアウェイゴールは適用されないため、純粋な勝越しゴール。浦和は苦しくなったと思われたが、失点に気落ちするどころか攻撃の勢いをさらに増していく。そして延長後半に入ると112分、槙野 智章のクロスをファーサイドの駒井 善成がヘディングで折り返すと、李 忠成が飛び込んで同点ゴール。さらにそのわずか3分後の115分には梅崎 司のクロスを再び李が合わせて逆転。浦和サポーターが陣取る一角以外、スタジアムは静まり返り、帰路に就く人たちも続出した。残り5分プラス、アディショナルタイムを守り切れば浦和が準々決勝に進出する。

しかし、これで終わらない。3分のアディショナルタイムが提示された中で迎えた122分だった。右サイドからカットインしたコ ヨハンが左足で放った強烈なシュートは、西川 周作の手をはじいてゴールに吸い込まれる。7分前が嘘のように歓喜に沸くスタジアム。勝負の行方はPK戦に委ねられることになった。

浦和が阿部 勇樹、遠藤、ズラタンと3人連続で成功させた一方、FCソウルは3人目のオスマール バルバが失敗。4人目はともに成功させ、浦和は5人目が成功すれば突破が決まる状況となった。キッカーはGKの西川。キック精度が抜群に高い西川だが、正面に蹴ったシュートはユ サンフンにはじかれてしまった。

PK戦でも延長に入った死闘に決着がついたのは6人目、7人目をともに決めて迎えた8人目。浦和のキッカーは駒井。ペースを変えながらつけた助走の後に放ったシュートはゴール右隅へ飛ぶ。しかし、ユ サンフンの読みが完全に的中。ボールははじかれた。対してFCソウルの8人目、キム ドンウが放ったシュートはコースこそ甘かったものの西川の逆を突く。その瞬間、全てが決した。

李は「今季のアジアのベストゲームじゃないですか?」と話したが、確かに2戦合計210分で素晴らしい戦いを見せた。しかし、「詰めの甘さはあった」(柏木 陽介)のも事実。ペトロヴィッチ監督をはじめ、多くの選手が「勝つチャンスは2回あった」と話したが、延長でのリードを守り切ることも、PK戦で一度はリードしながらも、勝つことができなかった。もちろん、90分でチャンスを決めていれば勝っていた。だが、「2回もチャンスをものにできなかったら負ける。これが現実」(李)だ。グループステージでディフェンディングチャンピオンの広州恒大を倒し、優勝候補の一角であるFCソウルと互角以上の戦いを演じた浦和。しかし、2007年以来のアジア制覇の夢はベスト16でついえた。

[ 文:菊地 正典 ]
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