[ 2014年　今年の漢字：川崎Ｆ ]
タイトル獲得を目標にした今季、風間八宏監督は徹頭徹尾、勝利の方法論を突き詰めた。
ＡＦＣチャンピオンズリーグを含めた連戦を経験した今季を通じ、ボールを失わない、ミスをしない、正確にプレーするという基本的なルールを出発点にチームを作ってきた。その結果として、大久保嘉人がＦＩＦＡワールドカップ・ブラジル大会のメンバーとしてサプライズ選出され、２年連続得点王に。また小林悠が新たに日本代表に招集されるなど、一定の成果は出せたシーズンだったとも言える。
ただ、その一方でＡＦＣチャンピオンズリーグではラウンド16で敗退。Ｊ１リーグ戦でも昨季の３位から６位に順位を落とし、ＡＦＣチャンピオンズリーグ出場権も逃す結果となった。自分たちのサッカーに徹したシーズンにあって個人個人に成長は見られた一方、それがチームとしての結果に繋がらなかったのが残念だった。
個人とチームとの間に乖離が見られたとも言えるシーズンだったが、風間監督は就任以来、徹底してサッカーの基本的な技術を教え、それが浸透しつつある。準備してきたサッカーを花開かせることができるのか。来季こそはタイトルを期待したい。

Text by 江藤高志

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2014年12月18日（木）