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[ 2013年 今年の漢字:名古屋 ]
昨季からの巻き返しを期待したシーズンは残念ながら昨季を下回る成績で終わってしまい、なかなかポジティブな要素を見出すことができない。もちろん牟田雄祐や本多勇喜といった新人たちの能力の高さには見るべきところがあり、年代別日本代表には佐藤和樹や田鍋陵太、ハーフナー・ニッキや望月嶺臣が選ばれるなど期待の若手はいる。彼らが来季、主力を争うようになればチーム力はむしろ上がるようにも思えるが、それはやってみなければわからない。
そう考えると、2013年の印象はやはり『別』になるというのが正直なところだ。9年間プレーした増川隆洋をはじめ、阿部翔平(8年)、田中隼磨(5年)という主力中の主力がクラブを去り、ほかにも数名が契約を満了し名古屋を離れる。そしてクラブ最長となる6年間の指揮を執った“妖精”ストイコビッチ監督も退任。12月7日のリーグ最終節の翌日は何とも言えない寂しさがクラブハウス中に漂っていた。健全な実力主義による世代交代ではなかった点が何とも口惜しく、それだけに今回の大刷新はもの悲しい。だからこそせめて、別れの寂しさを前進するエネルギーに変え、新体制で臨む2014年の躍進につなげてほしいものだ。
Text by 今井雄一朗
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