[ 負けられない「多摩川クラシコ」共に切磋琢磨し、伝統の一戦へ ]OBコメント（東京編）
【第8回　FC東京　OB　小池知己】

　東京ガス、富士通時代から似たような境遇にいたチームだと思います。川崎とは、今は離されていますけれど、いいライバル関係を築けてきたという印象が強いですね。

　思い出に残るのは、お互いに２０００年にＪ１に昇格して、初めて駒沢でやった試合ですね。その時は、東京の方がいいスタートを切ってチームも乗っていた。逆にフロンターレは、昇格してメンバーも入れ替わってしまってあまり調子が良くなかったんですよ。

　結果的には２−１で東京が勝ったんですけれど、実は試合よりも試合後のことをよく覚えているんです。小林成光という普段点をあまり取らない男が、たまたまその試合で活躍して先取点を奪ったんです（笑）。そしたら試合後、凄い数の報道陣に囲まれたんですよね。『この男が、ヒーローインタビューを受けるなら僕だって』。そういう気持ちになりました。そのためにも点を取らなきゃ駄目だなって思いましたね。試合よりも、その切ない思い出が今でも残っています。

　東京ガスの頃から在籍している浅利選手や藤山選手は、当時との違いを肌で感じることが出来ると思う。それを感じながらも、頑張ってもらいたい。実はフロンターレの寺田とは、高校時代に国体で同じチームでやったこともあるので、ひそかに応援はしています。ケガ持ちの男だったので、ここまでよく頑張っていると思います。

　ワンチョぺにも期待しています。実は、５、６年前にマンチェスター・シティーに行ったとき、こころよく話をしてくれたんですよね。そこで「練習に入ったら」と誘ってくれたんですけれど、オフの期間だったし、スパイクも持っていってなかったので、なくなく諦めました。かなり個人的ですけど、そういうのも含めて爆発して欲しいですね。

　僕は現在、ＦＣ東京のスクール生を教えています。かっこよく言えば、未来のＦＣ東京の選手を育てている最中です。都内のグラウンドに出没していますので、見かけた時には是非、声をかけてください。
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2007年4月27日（金）：画像提供:FC東京