【 マッチレポート 】
2011年10月16日(日)19:00キックオフ(現地時間)
ベトナム、ホーチミン市@Thong Nhat Stadium
U-19日本女子代表 6−0(前半2-0) U-19ベトナム女子代表
大会のフィナーレを飾ることとなったベトナムとの試合は、日本にとって今大会初の午後7時からのゲームとなった。同会場で午後4時から行われていた朝鮮民主主義人民共和国と中国の試合では、前者が4−0と圧勝し、勝点を12に伸ばしていたため、優勝するためには勝点3を必要とすることとなった。
ベトナムボールでのキックオフで始まった試合、バックスタンドに陣取った鼓笛隊の演奏の中、先にチャンスを迎えたのは日本。
6分に京川舞からのパスを左サイドで受けた横山久美が中へドリブルで切れ込んでからのシュートという得意のパターンからゴールを目指すも、ベトナムGK Tran Thi Kim Thanhがセーブ。その2分後にも左CKから横山がファーサイドに蹴ったボールに齊藤あかねがヘディングで合わせたがGK正面。
さらに15分の横山の藤田のぞみからのパスを受けてのシュートも決まらず、その後は両チームがボールの奪い合いに終始し、決定的なチャンスは迎えられず。
35分、右サイドに入っている加藤千佳がドリブルでボールを運んでシュートを放つもGKの前。
そのわずか2分後、左サイドの横山が上げたファーサイド深いところへのボールを齊藤がヘディングで競り、ゴール前にこぼれたボールを京川が頭で押し込んで日本の待望の先制点を上げる。
その1分後には吉田監督は松川智に替え、柴田華絵をピッチに送り込んだ。
39分にはベトナムのPhan Thi Trangが日本陣内で不用意なボールをカット、ゴール正面からシュートを放ったが、枠の上に外れて日本ベンチは胸をなでおろす。
ハーフタイム4分前の加藤の角度のないところからのシュートはGKに止められたが、43分、京川から左サイドに走りこんだ柴田へのパスが通り、この折り返しのボールをペナルティエリア付近で受けた京川が相手に囲まれながらも右足で放ったシュートがベトナムゴール左ポストに当たってそのままゴールイン、日本が2点のリードで前半を折り返した。
後半開始のホイッスル直後に日本が得たハーフウェイライン近くでのFK、高木ひかりからのクイックスタートのボールを前線で受けた横山がペナルティエリア付近でドリブルからシュートを放ち、これが決まって3−0。
52分にはサイドバックの齊藤がボールを持ちあがり、ベトナムペナルティエリア内で倒されてPKのチャンス。これを齊藤自身がきっちりと決め、さらにリードを広げる。
さらに積極的にベトナムゴールに迫る日本、66分には京川、72分には途中出場の和田奈央子がシュートを放つも決まらず。
迎えた83分、中央の猶本光のパスからベトナムバックラインの裏に抜け出した横山がドリブルでベトナムGKも抜き、無人のゴールに決めて5点目。
さらに試合終了4分前には藤田からのパスを受けた柴田が放ったシュートをベトナムGKがはじいたところを押し込み、横山がハットトリックを達成し、日本の大勝に華を添えた。
この勝利によって勝点を13に伸ばし、4勝1分けと日本はこの大会を無敗で優勝を飾った。
■試合後コメント
・吉田 弘 監督コメント
過去のAFC U-16女子選手権2大会ではいずれも優勝していなかったので、自分が監督として率いたチームでアジアで優勝したのは初めてのこと。
大会当初は、来年のワールドカップへの出場権を得ることを第1の目標としていた。そして、最後の2試合、朝鮮民主主義人民共和国とベトナムとの試合が、第2の目標となる優勝をかけたものとなった。
(大会はスロースタートから徐々に調子を上げていったようだったが)
大会前はそのようなつもりはなかった。しかし、初戦で引き分け、次の韓国によい勝利をおさめ、選手たちが大会の中で徐々に変わって行き、このような結果となった。大会の中でチームも成長し、選手たちが自分たちで問題を解決できるようになっていったことはうれしいことだ。
ベトナムは最後まで頑張れるチームだとこれまでの試合からわかっていたので、簡単に得点できないと思っていた。はやく先制点が取れればもっと楽だったかもしれないが、ベトナムの最後まであきらめない姿勢によって最後まで気が抜けなかった。
アジアチャンピオンになったことで、来年のワールドカップに向けて選手たちの自信につながると思う。
・京川 舞 選手コメント
(大会MVP受賞について)
大会での出場試合の中で自分自分とならず、攻守の面でチームに貢献しようと精一杯頑張ったことがこの賞につながったと思う。
2年前のAFC U-16女子選手権でも大会得点王となっていたが、大会MVPのほうが大会全体にわたるチームへの貢献度を評価してもらえたと思うので、とてもうれしい。
次は来年のU-20FIFA女子ワールドカップへのメンバーに選ばれるように、チームに戻ってもひたむきに精一杯努力したい。
以上
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