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FIFA U-17ワールドカップメキシコ2011 第2戦(vsフランス)マッチレポート(11.06.22)

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初戦のジャマイカ戦を1-0の完封勝利で飾り、好発進を見せたU-17日本代表は、現地時間の21日、初戦でアルゼンチンを相手に3-0と圧勝しているU-17フランス代表と、グループリーグ第2戦を戦った。

初戦のメンバーから4人を入れ替えた日本は、フランスの強力な攻撃陣に対し、左から室屋成、植田直通、岩波拓也、川口尚紀の4バックと、ワンボランチの深井一希が、スムーズに連携し、バイタルエリアで自由を与えない。中でも今大会初スタメンとなった深井は、抜群のポジショニングで、トップ下のキーマン・Abdallah YAISIENの動きを封じると、右FWのLenny NANGISには室屋が、左FWのAdam NKUSUには川口がしっかりとマーク。
「川口は強いし、室屋は絶対に走り負けないので、彼らの良さを出すことを意識しましたし、CBとのスライドの部分も意識しました。変なボールの失い方をすると、一気にやられるので、そこには中盤も含め、細心の注意を払いました」とGK中村航輔が語ったように、中村の細かいコーチングの下、守備陣がフランスの特徴を消す守備で、フランスの攻撃を巧みにいなし続けた。

しかし、24分、フランスに一瞬の隙を突かれる。日本の右サイドから中へドリブルを仕掛けたNKUSUから中央のYAISIENへつながれてシュートを許し、フランスが先制点した。
だが、これで日本はペースを乱されることなく、得意のポゼッションサッカーでフランスに対抗した。
後半、吉武博文監督はMF喜田拓也に代えて、FW南野拓実を投入。初戦同様に、後半のメンバーチェンジがずばりと的中する。南野が前線で相手DFラインを絶えずけん制し、クサビのボールを受けては、2列目の攻撃力を引き出すとともに、相手のDFラインを下げさせた。
そして49分、CB植田直通のロングフィードから、早川史哉、望月、石毛とつなぎ、石毛のドリブル突破からPKを獲得。このPKを石毛自らが決めて、日本が同点に追いついた。

ここから日本はさらに攻め手を強める。石毛、南野、鈴木武を中心に、何度もフランスゴールに迫った。66分に鈴木武の折り返しを石毛がフリーで狙ったシュートが枠を外れ、81分に再び石毛が決定機を迎えるが、これは寸手のところでDFに阻まれた。

守備陣は綻びを見せることなく前半の1失点抑えた、試合は後半に見事な巻き返しを見せた日本が追い付く形で、1-1のドローで試合が終了した。「日本の課題はゴール前の決定力。それが今日も出たと思っています」と試合後、吉武監督は決定力不足を指摘したが、「もちろん2点目は凄く欲しい得点でしたが、勝点1を取れたことも、大きな成果だと思っています」と、強敵を相手に勝点1を積み上げることに成功した選手たちを労った。
これで1勝1分けの勝点4。決勝トーナメント進出がグッと近づいたのは間違いないが、「サッカーに絶対というのがないので、我々としては、次のアルゼンチン戦に向けて、リーグ戦の1位を目指して、全員で取り組んでいきたい」(吉武監督)と、グループリーグ最終戦のアルゼンチン戦にも、変わらぬモチベーションで挑むことを誓った。

【監督選手コメント】
■吉武博文監督
―後半、もっと点数が入って勝てたのではないでしょうか?
日本の課題はゴール前の決定力。それが今日も如実に出たと思っています。もちろん2点目は凄く欲しい得点でしたが、勝点1を取れたことも、大きな成果だと思っています。

―今日の日本の出来からして、より大きな結果を掴めたはずだと思います。
もちろん勝点3を取れなかったことは凄く残念です。チャンスがありながら勝点3が取れなかったのは、凄く残念だなと思います。でも、日本全体として、ゴール前の質を高めていくことが、これからの課題なので、この結果を真摯に受け止めて、次の試合でゴール前の質で得点を取れるようにして、勝点3を取れるようになればいいなと大きな希望を持って、期待をしております。

―決勝トーナメント進出について、現時点で持っている勝点4は安全圏だと思いますか?
過去の例を見ると、4点だと次のラウンドに進んでいますが、サッカーに絶対というのがないので、我々としては、次のアルゼンチン戦に向けて、リーグ戦の1位を目指して、全員で取り組んでいきたい。もう次のラウンドに進めたと思って、気を抜くようなことをないようにしたい。

■石毛秀樹選手
―自分で仕掛けてPKをもらって、それを自ら決めましたが、それ以外にも2つ大きなチャンスがあった中で、この結果はどう捉えていますか?
PKのシーンはみんなが僕に繋いでくれたので、みんなのおかげだと思いますし、蹴る時はあそこのコースに自信を持って蹴ることが出来たので、入って嬉しかったです。2点目を取れなかったことに関しては、自分が決めていれば勝点3も取れたと思うので、そこはみんなに申し訳ないと思うのですが、でも、勝点1取れたことは大きいことなので、よかったと思っています。

―今日引き分けたことで、次のアルゼンチン戦に向けて、どれだけ勝利に向けて確信しているものはありますか?
フランスは凄く強いチームだったので、そこに勝点1を取れて、当然勝ちたかったのですが、結果は出せたと思うので、現時点ではアルゼンチンに勝てると思っていますが、気を抜かないで、またみんなで引き締め合って、次の試合に万全な状態で臨みたいです。

■鈴木武蔵選手
中でも外でも自分の特徴は走ることなので、中でもサイドでも前に走って仕掛けることを意識しました。でも、今日の課題は中でもらった時に、もっとフリーだったので、もっとシュートに行ってもよかった。サイドでは今日はちょっと1対1でスピードに乗れなかったので、次は絶対に抜けるようにしたいです。

■中村航輔選手
―今日の相手はバイタルエリアでつないで、個人技を生かしながら崩してくる傾向がありました。それに対して気を付けたことは?
まずラインを引かないことで、しっかりとチャレンジをして、失点の場面はそれが出来なかったことで失点をしてしまったので、2度は繰り返さないように意識したら、1点で食い止められたと思います。

―勝点4になりました。
決勝トーナメント進出につながる大きな勝点1になったので、次に繋げられるように、アルゼンチン戦をしっかりと戦いたいと思います。

■南野拓実選手
後半、自分が入って、絶対に点絡みたかったので、積極的に前を向いていこうと思いました。そういう部分ではよかったと思うのですが、まだまだできない部分があります。味方の攻撃の起点になることを常に意識してプレーしていたので、そこは自分なりにできたと思うのですが、最後のシュートのところでまだ枠を捉えきれないのが、課題だと思います。

■深井一希選手
前半はあまり自分たちのサッカーができなくて、相手の好きなことをやらせてしまった。自分の役割である10番を潰す役割は前半から出来たんですけど、失点シーンは自分が出たカバーのところを注意してたんですけど、そこをうまく突かれてやられたので、自分が出た時のカバーをしっかりやって、次に活かしたいと思います。

以上
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