24日、さいたま新都心のけやき広場2階デッキにて、東北地方太平洋沖地震の影響でさいたまスーパーアリーナに避難している子供たちを対象にした『ハートフルサッカー』が行なわれた。今回のハートフルサッカーは大宮アルディージャも参加して開催された。
参加したのは、浦和レッズハートフルクラブのコーチ陣と、鈴木啓太・坪井慶介・堀之内 聖の3選手。大宮アルディージャからは、藤本主税・金澤 慎・福田俊介・宮崎泰右・清水慎太郎の5選手とチームスタッフが参加した。始めに全員で「こんにちは」と大きな声で挨拶をした後、ハートフルクラブの城定信次コーチが子供たちに対して「大宮、浦和というチームを覚えて帰ってください」と呼びかけた。
その後、落合 弘ハートフルクラブキャプテンが子供たちの前へ。「伝えたいことはたくさんありますが、言葉では投げかけません。サッカーを通じて、心を通じ合いましょう。それではどうしたら心が通じるか。それは一生懸命、やることです。皆さんも楽しんでください。そして一生懸命やれば心は通じ合います。思いやりの心を持つことができます。一生懸命、サッカーをしましょう」とメッセージを送った。
そして、鬼ごっこやボールを使ったメニューで楽しく体を動かした後、人数ゲームへ。ゲームが始まると、チームメートを応援する声は絶えることなく、またゴールが決まったときにはコーチ陣や選手たちも一緒になって喜びを爆発させた。一方で、失点をした仲間たちに対しても「ドンマイ!」と大きな声をかけるなど、ピッチの中は活気に満ちた。さらに周りで見守る保護者の方々からも拍手が送られ、笑顔があふれる内容となった。
また未就学児を中心に、会場脇のスペースではフラフープやバランスボール、サッカーボールを使ったさまざまな「遊び」を一緒に楽しむコーナーも。ハートフルクラブの池田 太コーチや、鈴木啓太らがこちらにも参加。ともに体を動かしていた。
終了後には子供たち一人一人に選手たちから記念品をプレゼントし、笑顔で握手を交わした。のべ85人が参加した『ハートフルサッカー』は、最後まで、子供たちの元気な声とたくさん笑顔が広がった。サッカーを通じて、『こころ』を通わせた今日の大切な時間が、子供たちが未来へ進む大きな力となってくれることを強く願いたい。
なお、クラブでは、今後も継続的に、埼玉県内に避難されている被災者の方々への支援活動を行なっていく。
■坪井慶介
「こういう状況でも、子供たちの笑顔が見られたことはよかったと思っています。僕たちにできることは少ないですが、そうした小さなことを積み重ねていくことで、大きな力になると思いますし、積極的にいろいろなことをやっていきたいです。今後もまた何か役に立てることがあればやっていければいいと思っています」
■堀之内 聖
「自分たちにできることは限られていますが、こういう機会に貢献できたことは良かったと思います。今日の趣旨は、さいたまスーパーアリーナに避難している子供たちと一緒にサッカーをやる、ということでしたが、自分たちも子供たちから力をもらったところもありました。今まで募金活動やチャリティオークションをやってきましたが、そういった場所で、善意が広がっていくということを感じましたし、またこういう機会があれば、ぜひ参加できればと思います」
■鈴木啓太
「避難している方々は、なかなか体を動かす機会もないでしょうし、自分たちがやっているスポーツの力で、こうして貢献できたのはよかったです。今はJリーグが中断していて、再開まで1ヵ月近くの期間があります。それまではしっかりとトレーニングをしながら、自分たちにできることがあれば、また少しずつやっていきたいですし、こうして子供たちの笑顔が見られたことは、自分たちのエネルギーにしていきたいと思います。これからもみんなで助け合って、みんなが笑顔になれるようにしていければいいと思っています」
以上
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