このスパイク(選手サイン入り)は、Jリーグ選手協会のオークションに出すものです。震災以来、藤田(俊哉)会長といろいろと話をして募金活動などをやりたいと思っていますが、まずは自分たちのできることをやろうということで、インターネットオークションであれば、全国のみなさんに参加していただけるでしょうから、それをやっていこうということになりました。
詳しくはJリーグ選手協会から発表があると思いますが、各クラブから持ち寄る形で、レッズでは選手全員に何か一品出してもらいました。今からこれを写真に撮って送るところです。僕は浦和支部の会長でもありますが、選手協会の副会長でもあるので、今日みんなにいろいろと出してもらいました。今あるもので、ということなのでスパイクやユニフォームが多いですが、これから私物なども出してくれると思います。
どこに役立ててほしい、というのは僕たちでは分かりません。それは専門の方に判断してもらいたいです。とにかく困っている人に役立ててもらえらば、と思います。選手会というよりは人としてやることであって、普通の募金活動ではなくて僕たちはこういうことができるから、やるということだと思います。
僕たちプロサッカー選手というのは、見に来てくれるファンの方がいて成り立っている職業です。スポーツを通じて感動を与えるとか勇気を与えるということが大事ですが、今回は恩返しに何ができるのかということで、みんなに協力してもらえればと思っています。
これまでは世界のどこかで戦争や災害、事故が起こったときにもチャリティーがあれば参加しましたが、いま思えば他人事のような感じだったかもしれません。それが自分たちのすごく近くで大変なことになっているのは、ものすごくつらいですし、身近でなければ分からなかったことが人として恥ずかしいようなここ数日でした。
被災者の方々の気持ちを本当の意味で理解できていないと思っていますから、簡単に頑張れ、とか頑張ろうという言葉は言えません。ただ、一つ言えるのは、日本中の人たちが被災者のために何かしたいと思っている、ということを知ってほしいと思います。微力だと思いますが小さな力が日本だけでなく、世界中からも声が届いていると思いますから、そういう人たちがいるということを知ってほしいと思います。
レッズ自体としても、クラブもいろいろ考えてくれていると思うので、レッズとしての動きもどんどん必ずやっていこうと話はしています。具体的にはオフ明けになると思いますが。
この1週間のオフは、キャンプからここまでコンディション良く来られたので、それを維持するということと、僕だけでなく精神的にも疲れている選手もいると思うので、ここで少し落ち着いてメンタル的なケアもできればと思います。
いつまでも暗い顔をしていても仕方ないと思います。もちろん、そういうことが頭から離れないということはあります。僕もサッカーをやっているときは、すこし頭から離れますが、そうでないときは暗い気持ちになってしまうので、これからはしっかりと笑顔というか、そういうことを意識したいと思います。明るい話題をどんどん出していくことも大事だと思います。
まずは被災者の救助が第一で、その後衣食住が整い、インフラも回復してから、僕たちのサッカーの力を見せていければいいな、勇気づけられればいいな、と思います。
以上
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