U-19日本代表 2-1(0-0) U-19UAE代表
立ち上がりからU-19日本代表の動きは硬く、パスミスやトラップミスが増え、思うように試合を運べない。反対に前回覇者のUAEは、組織的な守備と、ピッチを広く使った巧みなパスサッカーでリズムをつかみ、ぴりっとしない日本に対して、優勢に試合を進めた。だが、開始早々に右サイドを崩され、FW10番OMAR.Aにシュートを打たれた以外は、相手のミスにも助けられ、決定的なピンチを迎えることなく、前半を0−0で折り返した。
後半、FW永井龍に代え、FW宇佐美貴史を投入。長身のFW指宿洋史を1トップ気味に置き、宇佐美を1.5列目に置くことで、前半は間延びしていた中盤の解消を図った。この狙いは的中した。「宇佐美が下がってボールを受けて、展開してくれたので、日本にリズムが生まれた」とMF酒井高徳が語ったように、宇佐美が中盤で幅広く顔を出してボールを受けたことで、六平光成と藤田息吹のダブルボランチとの連携も良くなり、ようやく日本本来のスムーズなボール回しが見られるようになった。
すると思わぬ形で先制点が入る。後半7分、中央でドリブル突破を図った宇佐美から、左サイドの酒井へパス。酒井がダイレクトで中に入れると、これを相手DFがクリアミス。ボールはそのままゴール右隅に吸い込まれ、日本に待望の先制点が転がり込んだ。
しかし、ここからが続かなかった。シュートゼロで先制に成功し、試合の流れも手中に収めるも、UAE同様にラストパスとフィニッシュの正確性を欠き、追加点を奪えない。逆に後半16分にFW9番AHMED KH.に左サイドを突破され、決定的なピンチを招くが、これは相手23番RASHED H.のシュートミスに助けられる。31分にはMF6番MAJED H.に突破を許し、GKと1対1に。MAJED Hのシュートは、GK川浪吾郎がファインセーブする。さらに後半38分にも右からのセンタリングを、9番AHMED KH.に決定的なシュートを放たれるが、これもGK川浪のファインセーブに救われた。
何とか我慢を続けていた日本だが、試合終了間際の後半45分に混戦から9番AHMED KH.に決められ、同点に追いつかれる。このまま終了かと思われた後半のアディショナルタイムに、左サイドからMF古田寛幸のクロスを、相手GKがキャッチミス。このこぼれが詰めていた指宿の足元に転がり、これを指宿が蹴り込んで、先制点同様に、思わぬ形でゴールが生まれ、日本が逆転に成功した。
試合はそのままタイムアップし、日本が苦しみながらも、グループリーグ最大のライバルであるUAEを下して、勝ち点3を獲得。「勝ち点3をとることが出来たのが、一番の収穫」と布啓一郎監督が語ったように、内容よりも重要視していた結果を得て、いい形で大会のスタートを切った。
以上
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