◇この度、弊社では「北海道フットボールクラブ中期経営計画2009-2011」を策定いたしましたので報告いたします。

＜　経営理念　＞

一、共有体感できる“チーム”の創造
一、共有体感できる“場”の提供
一、共有体感できる“コミュニティ”の形成

＜中期経営計画2009−2011＞

中期経営計画は2007年から2008年の事業を徹底分析し、さらに過去の反省を踏まえ、「コンサドーレ・スピリットを有するチームの基盤構築強化」「だれもが参加可能な場と空間の形成」「財務内容の改善と事業組織の再編」の３項目について、多様な施策を展開いたします。


☆コンサドーレ・スピリットを有するチームの基盤構築強化
北海道にアイデンティティを持つ人々が誇りを持てるチームとするため、ユース世代を含めた育成を重点にコンサドーレ・スピリットを循環させる体制を構築、チーム強化を図ります。

◇メンタルとフィジカルの強化
・本番に強いメンタリティを高め保持するため、各世代に適合した教育プログラムを研究し、推進します。
・Ｊ１で安定的に戦うことができる強さを、個々の持つ特長を伸ばす形で指導し、フィジカル強化を図ります。
・栄養や休息を含めた生活習慣指導の徹底で、メンタルとフィジカルの強化を補完します。

◇コンサドーレ・スピリットの醸成教育の徹底
・コンサドーレの歴史、支えてくれている人々や団体・企業、市民クラブについての背景教育を実施します。
・コンサドーレの一員として自信を持って発言できるよう、情報発信教育を行います。

◇リーダーシップを向上させる社会性教育の強化と魅力ある選手の育成
・全選手を対象に社会人としての基本教育を強化します。
・それぞれの世代でリーダーシップを発揮できる選手を育成します。

◇ユース世代の地元エリート選手の発掘と育成
・育成担当スカウトを置き、道内の育成コーチと連携して地元エリート選手の発掘を行います。
・ユースからトップまでの一貫指導体制を敷くため、トップ指導者とユース指導者との相互ミーティングを実施します。

◇コンサドーレ札幌強化計画ステップ５に達成可能な選手強化
・チーム内の競争を促し、各ポジションで複数人の強化選手を育成します。
・各世代で日本代表候補として選出される選手の育成強化を行います。

※チーム強化については、2003年策定のコンサドーレ札幌強化計画にある「チーム力の強化、活動方針」(コンサドーレ札幌ホームページ http://www.consadole-sapporo.jp/club/pdf/kyouka.pdf 参照)を指針とする。なお2009年当初のチーム現状はステップ３、同年末の目標をステップ４と捉える。また、当該強化計画のチーム強化はステップ５をもって完了ではなく、ステップ５を維持継続するものである。

☆だれもが参加可能な場と空間の形成
スタジアムの内外を問わず、人々が参加して共感を創る場を提供するためのハードおよびソフトの構築をします。

◇ホームアイランド北海道を前面に打ち出した場とコミュニティの創造
・福祉施設訪問や食育を含むスポーツセミナーなどの事業継続のほか、道内の自治体や団体と連携し、子どもとお年寄りを中心にした地域の活性化に協力します。
・「コンサドーレ札幌スポーツスクール in Fu’s」の継続など、自治体や団体・企業と協調し、サッカー普及を中心とした北海道のためのスポーツ振興事業を展開します。
・ホームゲームおよび上記事業の展開を中心に世代間を繋ぐ場を設け、世代を超えたコンサドーレ・コミュニティを創造します。

◇ファンサービスの徹底による新たなファン層の獲得
・分かりやすさを重視したホームページとモバイルサイトを充実します。
・試合会場に総合案内所を設置するなど、来場客への利便性を高めます。
・チケットの種類と価格の見直しを行い、ファミリー層に配慮したカテゴリーなどを新設します。
・Jリーグ全試合対象観戦記録システム「ワンタッチパス」の導入に併せ、システム利用による新たなファン層の獲得を目指します。

◇コンサドーレブランドを有効活用した親近感の醸成
・選手や監督が地域と触れ合う機会を増やします。
・「ドーレくん」「コンサドールズ」を活用したイベント展開により、コミュニティの拡大を図ります。
・北海道にコンサドーレブランドが溢れるようなイベント、PR、グッズ展開を図ります。
・スタジアムの最寄り駅から会場までを中心に、コンサドーレカラーの装飾展開を実施します。

◇ホスピタリティを重視したスタジアム環境の再整備
・会場施設と連携し、分かりやすく楽しさ溢れる観戦環境の整備を行います。
・スタジアム名物となる食事メニューを開発、提供します。
・開場前のホスピタリティ強化として、飲食物などの事前販売を行います。
・北海道色を前面に打ち出したイベントや演出を実施します。
・総合案内所を利用した当日券のアップグレード対応や前売券の積極販売を行います。

◇ファンクラブ等各種会員の拡充と組織の再構築
・既存の特典を見直し、各種会員のニーズに合わせたサービスを提供します。
・会員同士が交流できるよう、スタジアム内に会員向けコミュニティスペースを新たに設けます。
・ロイヤリティの高いファン層が優遇を受けられる会員システムの再構築を行います。


☆財務内容の改善と事業組織の再編
　累積債務を削減するために、適正な事業バランスに配慮しながら事業予算の選択と集中および事業組織の再編を行います。

◇効率的な事業組織の再編による効果的事業展開
・顧客を第一義に考えた事業組織に再編します。
・顧客満足度を高めるための組織横断的プロジェクトチームを常設します。

◇興行収入の強化と新たな収入の柱を育成
・興行収入増を最重点にした組織づくりで、シーズンシート販売を中心にチケット営業を強化します。
・広告料収入と興行収入に並ぶ第三の営業収入源として、会員料収入を拡大します。

◇事業予算の選択と集中
・興行収入と会員料収入を拡大するために積極投資を行います。
・育成費および強化費の洗い出しを行い、チーム成績目標に適した予算設定を行います。
・効果的な事業展開に繋げるため、教育プログラムを重視します。
・組織再編により、各事業に対するコストパフォーマンスを高めます。

＊2008年総括および当計画の業績数値目標は、本年3月24日開催予定の株主総会にて発表予定です。

以上