●中山雅史氏
「大介がサッカーが好きで楽しんでプレーしていたので、来てくれた人たちにもそれを伝えるプレーをしたいと思っていた。ただ、自分の結果を見ると悔しさだけが残るけれど…。アジアカップ取材からの強行帰国になったが、大介はいつも一緒にプレーしてきて傍らにいてフォローしてくれた。今日、そこにいなかったのが寂しいけれど。ギネス記録になった4試合連続ハットトリックの最後のパスは彼がくれたもの。あのとき、大介もドフリーで、『どうして自分で決めなかったの?』とチームメイトが聞いたら『中山さんが鬼の形相だったから』って(笑)そういうことも思い出しながらプレーしました。今日のプレーぶりを見ても大介はきっとなにも言いません。ニヤニヤと笑って、それでもパスを出してくれる、そういうヤツでした。長距離走は苦手なのに、試合の最後でも、暑い中でも、ズルズルのソックスに疲れが象徴されているのに、それでもドリブルで切り裂いていく…そういう不思議な男でした」
●中田英寿氏
「ユースの頃から20年以上の付き合いで、僕よりも年上なんだけど年下に思えるような人だった。どこかしまらないんだけど、そこがにくめないという…。こうやって一緒にプレーしていた仲間が集まって楽しみ、そして来てくれた人たちを楽しませることが、何よりだと思う。今日は自分も楽しむことを心掛けてプレーした。みんなが集まって先に続けていくこと、生きている人が忘れないでやっていくことが彼の生きた証にもなると思う」
●三浦知良氏
「大介はサッカーを楽しみ、技術を駆使して本当におもしろいプレーをする選手だったので、自分も今日はできるだけ楽しむプレーをして、それが届けばいいなと思っていた。チームとしては横浜FCで1年だけしか一緒にプレーしなかったけど、名波と話して、彼のためになにかできないかということで発起人の1人として今日の試合に至った。大介もきっと、このすばらしいメンバーとプレーしたかっただろうと思う。これだけたくさんの選手とお客さんが集まってくれてサッカーの力を感じたし、今のベストを尽くそうとプレーした」
●小野伸二氏
「楽しんでプレーしたいと思ったけど、久々にボールを触ったので思うように体が動かなかった。おっくんに『もっと動け』と言われそう(笑)。自分はこれからも現役にこだわり、体の動く限りプレーを続けたい。自分の持っているものは、自分だけのものではなく神から与えられたものでもあると思うので、これからもサッカーに貢献していきたい」
●田中誠氏
「同期でジュビロ入りした仲なので、思い出はものすごくたくさんある。ひとことで言うと、だらしなさとプレーのギャップ(笑)。ドリブルのうまい選手はほかにもいるけど、パスもすごくうまかったから…。今季からジュビロユースの監督になるが、苦しんでいるジュビロの力になりたいと思っているし、また下から選手を育て、違う形で強いジュビロを取り戻したい」
●高原直泰選手
「僕は、ルーズソックスだけは真似しなかったですが(笑)、いつも一緒にいさせてもらって、本当にお世話になったので感謝しています。一緒にいてくっついて、いろいろなことを学んで、プロとしてのいろいろなことも学ばせてもらいました。大さんがいなかったら、今の自分はいないと思います。感謝してもしきれません。たぶん、僕が一番お世話になったと思っているので、そういった意味ではとにかく楽しんでやりたかったし、大さんの意志というのを自分がプレーヤーとして出せるように、という決意を新たにした日かなと思います」
●河合竜二選手
「(訃報の一報は)練習が終わって、知り合いから着信があって『テレビ見た?』と言われ、つけてみたらニュースでやっていて、そこで初めて知ったという感じでした。信じられなかったです。正直、今でも信じられません。8月に会って、いろいろ話したりしていたのですが、結局、あれが最後になってしまいました。真面目になって(笑)、頑張っていた姿が印象的でした。
これだけのメンバーでやれたのは久しぶりでしたし『楽しくやろう』とも話していて、結果にもこだわってやりたかったのですが、残念ながら負けてしまいました。これだけの人が集まるだけの、やはり偉大な人だったと思います」
●鈴木秀人選手
「大介は、ずっと笑顔でやっていたので、今日は笑顔を絶やさずにやろうと思っていました。でも、体はちょっとキツかったですけどね(笑)。それでも、大介が見てるので、動かないですけど張り切ってやりました。昔からやっているメンバーですし、ピッチの中では(大介も入って)12人でやっている感覚になった感じもありました。大介がいたら『もっとボールを動かそう』とか『遊び心もってやろう』とかって言ってたかもしれないですね。たぶん点の取り方が、大介は納得していないでしょうね。特に前半のは(笑)。
これだけのメンバーが集まったのは、120%大介の人柄のおかげです。現役の選手にも大介にかわいがってもらってた選手もたくさんいるし、僕たち上の世代も大介をかわいがっていたし、あいつも人懐っこかったので、本当に大介の人柄しかないと思います」
以上
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