J1昇格プレーオフで悔しくて悲しくてつらい思いをするのは、3年連続でも決して慣れるものではないですよね。筆者の場合、ショックがさらに大きくなって、余計に感覚が麻痺してしまった気がします。 私事で失礼しますが、J1昇格プレーオフ決勝で勝てば千葉のセレモニーがあるからと試合前に夕食の支度をあらかた済ませたというテレビ観戦の妹は、同点ゴールが取れそうで取れない千葉を見ていて85分頃から泣きそうになったけど、試合が終わったらショックが大きすぎて涙が出なかったと言っていました。昨季までの2回はその夜や翌日には泣いた筆者も、今回は山形の石崎信弘監督の記者会見コメントを作成していて「このあとにまだ両チームの選手コメントの作成があるんだよなぁ〜」と思ったり、飛田給駅で自宅の最寄り駅まで帰れる最終電車に慌てて乗ったりした時には泣きたい気分でしたが、いろんな思いが込み上げてきて泣いたのは今季を振り返りながら『J2白書』用の原稿を作成していた12月9日でした。
今季の千葉は2010年からのJ2でクラブ史上最高位の3位になり、J1昇格プレーオフは決勝の1試合のみだっただけに『あと一歩だった』という想いが強い気がします。それもあってJ1昇格プレーオフ決勝は特別な試合だったという印象が強くなっていますが、これまで山口智選手や佐藤健太郎選手がよく言っていたように「その試合の結果によって何かが決まることはあっても、どの試合もみんな一緒で特別な試合はない」のだと思います。確かにリーグ戦とは違う独特な雰囲気や緊張感があったにしても、今季のJ1昇格プレーオフ決勝で千葉が『1点』を失い、『1点』を取れなかったのは、残念ながら千葉が今季積み重ねてきたもの、さらに言えば近年、積み重ねてきたものによって出せる力がそれまでだったということなのだと思います。
来季こそは自動昇格でJ1へ行くと千葉の選手は言っています。そのために必要なのは選手個々と組織としてのチームのレベルアップ、そして本当の意味での『一戦必勝』で、対戦相手がどこだから、今の順位がどうだから何か違うということはあってはならないと思います。どの試合もそれに臨む気持ちや注ぐ力に違いがあってはならないと思います。
どの試合も違いはないということで言えば、千葉サポーターの皆さんの応援もそうであってほしいと思うのです。対戦相手がJ1昇格争いのライバルだから、ここで勝てば順位が上がるから、いつも以上に気合を入れて応援するというのではなく、それがどの試合でもピッチに立つ選手がそれによってあと数センチ前に足が出たり、1秒たりとも集中力が切れたりしないような応援で、選手を後押しして支えていただきたいなと思っています。
今季のJ2第39節・磐田戦で千葉が磐田に先制されても、一度逆転したのに磐田に同点に追いつかれても、声援のボルテージが下がるどころか上がっていったようなフクアリの雰囲気は素晴らしくて、取材をしていて胸が熱くなりました。『フクアリ劇場』と呼ばれるようなスタジアムの雰囲気を作るのは簡単ではないと思います。
でも、あの雰囲気は千葉の大きな武器だと思うし、そんなフクアリを愛してやまない千葉の選手たちがいます。
今は悔しくて悲しくてつらくて、来季の応援のことなんて考えられない方もいらっしゃるでしょう。でも、千葉がJ1に自動昇格するには皆さんの応援が必要です。アウェイゲームも含めスタジアムに行かれない方は想いをスタジアムに飛ばして、スタジアムでは声援や手拍子に想いを込めて、選手が攻守で『前へ』と足を運ぼうとする時、苦しい時間帯を耐えている時、その応援のパワーで選手を支え、後押ししてください。来季、そんな試合をたくさん取材できるのを楽しみにしています。
以上
2014.12.15 Reported by 赤沼圭子
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