J1でのリーグ優勝の歓喜から1週間。気持ちを切り替えて『三冠』に臨んだ2年ぶりの天皇杯決勝の舞台。徳島戦で負傷したMF阿部浩之に代わって、MF倉田秋が久しぶりの先発のピッチへ。また、同じく徳島戦で負傷したDF米倉恒貴がベンチスタートになり、DF藤春廣輝が左サイドバックに、DFオ ジェソクが右サイドバックを預かる。ベンチには10月15日の天皇杯準々決勝以来、出場のなかったMF岡崎建哉の姿も。そのMF岡崎も含め『総合力』で戦ってきた今季を象徴する選手層を武器に、G大阪が今季最後の公式戦の舞台に臨む。
立ち上がりから、今季のG大阪が後半に示した『快進撃』を支えてきた2トップが躍動した。
まずは4分。GK東口順昭からのロングボールをFWパトリックがヘディングで競り勝ち、FW宇佐美貴史に繋げると、その宇佐美が右足でボレーシュート。一度は山形のGK山岸範宏に跳ね返されたものの、そのこぼれ球にすかさず詰めて、あっという間に先制点を奪い取る。立ち上がりからにキレのある動きを魅せていた宇佐美の天皇杯決勝での初めてのゴール。09年の天皇杯優勝の際は、スタンドで戦況を見守っていた宇佐美がその成長を証明するかのように、自身のゴールでチームを『タイトル』へ近づける。
追加点は22分、パトリック。MF大森晃太郎からのボールに反応した宇佐美がドリブルで前線へ。相手DFを惹き付けながらシュート体制に入ったところで左から詰めたパトリックにパス。それを受けたパトリックが1トラップでシュートコースを作り出し、右足でゴールにおさめる。相手を活かし、活かされながらG大阪の攻撃を牽引してきた二人の今季を象徴するような2得点。しかも前半のうちの2点のリードに心理的にも余裕をもって前半を折り返す。
メンバー交代なく迎えた後半も立ち上がりからG大阪がペースを手に。46分にはDF藤春廣輝からのロングボールに反応したパトリックが決定機を迎えるが、シュートはわずか左へ。59分に宇佐美がドリブルから左足で放ったシュートもわずかにゴール右へ流れ、前半のように好機を確実にゴールに繋げることができない。そうこうしているうちに徐々に山形にルーズボールを拾われ始め、60分過ぎからは再三にわたってゴールに詰め寄られるシーンも。その中では62分に山形にゴールを許したものの「慌てる感じは全くなかった」とDF丹羽大輝。その言葉通り、GK東口順昭の好セーブに助けられながらも、Jリーグ覇者の名にふさわしく、どっしりと落ち着いて試合を進める。77分にはDF岩下敬輔が負傷交代となるアクシデントに見舞われたが、代わってピッチに立ったDF金正也も安定したプレーを展開。ここまでの天皇杯4試合で先発のピッチを預かってきた経験をもとに守備ラインに落ち着きをもたらす。
そして、勝利を決定づける3点目、締めのゴールはエース・宇佐美。ゴール前中央でMF遠藤保仁からのパスを受けると、やや遠い距離から右足でミドルシュート。強い弾道でゴールに向かったボールは、相手DFに当たりながらもゴール右上を捉え、3-1と試合を決める。
その後も、ベテランMF明神智和を投入するなど、最後まで『総合力』を示しながら盤石の運びで試合を締めくくったG大阪。結果、Jリーグ史上初となる、J1復帰1年目のシーズンでの『三冠』を達成し、2014シーズンの幕を閉じた。
以上
2014.12.14 Reported by 高村美砂
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