●渡邉晋監督(仙台):
「お疲れさまです。まずは、ホームの最終戦に、17,000人を越えるサポーターに集まっていただいて、本当に、心から感謝を申し上げます。本来であれば前節・C大阪戦でしっかり勝点3を取って、今節のホーム最終戦でまた勝点3を取って、というシチュエーションにしたかったところ、前節の悔しさをまた持って、この一週間に対徳島という準備をしてきました。戦術どうこうというよりはまず、選手のメンタルをしっかり整えること、あとは初めて僕自身の口から『J1残留』という言葉を発することで、目標というか、我々が達成すべきことをより明確にした上で、選手に一体感を持ってもらいたいというようなかたちで準備をしてきました。ゲームの入り方も非常に良かったですし、2−0にするところまでは本当にしっかりオーガナイズされた、締まったゲームだったと思います。ただ、忘れてはいけないのは、やはり今年本当に多いリスタートからの失点という部分、2−0から3−0、4−0にできるところを逃してしまったという部分、といったところは、きっちり反省と修正をして、次節・広島戦に向けてまた準備をしていきたいと思います。セレモニーでも申し上げたとおり、20周年という記念すべき年に、このような不甲斐ない成績で終わってしまい、本当に悔しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいです。何が足りなかったのか、我々はこれから何をしなければいけないのか、というところを、しっかり分析して、次の20年に向けた第一歩というところで、我々が指し示すべきサッカーとその方向性というものをしっかり表現できるように、これから準備していきたいと思いますし、地域の先頭、復興の先頭に立つクラブのあり方をしっかり考えながら、次の20年に向けて準備していければと思います」
Q:前節から先発が二人代わりました。ウイルソン選手は負傷ですが、センターバックで今日は角田(誠)選手が先発した理由と、いつ決断したかを教えてください。
「カク(角田)に関しては、ずっとベンチでのスタンバイが長く続いていました。ただし、その間でも気持ちを切らすことなくキャプテンとしての素晴らしい振る舞いのなか、常に試合に出る準備をしてきてくれました。C大阪戦までに三週間が空いたところで、カクを使おうかという迷いもあったのですが、そこは(上本)大海が、対古巣というところでの彼の意気込みにもかけたかったですし、そういう意気込みもあって前節は今まで通りのメンバーというところでした。今節を迎えるにあたって、一週間の中で、まず徳島は割り切って高さのある1トップに球を入れてくるというところが、戦術的にも見られるので、高さ対策、強さ対策というところでカクをセンターバックに置いて、まずは相手のいちばんのストロングである1トップの高さに対して、我々はしっかりフタをするという作業をカクにしてもらいたいという理由がいちばんで、今回の起用に至りました。その決断は徳島戦をどう戦うかということを考えた時点で、割と早い段階で頭の中に構想があって、実際にカクが良い準備をしてきたこともありましたし、何の迷いもなく起用しました。大海もこれまでずっと頑張って体を張ってきた中で、当然、毎試合毎試合、誰をスタメンにする、誰を18人にするという選択では本当に悩みますけれども、本当に今日は結果的にふたりともいいパフォーマンスをして、勝利に貢献してくれたと思います」
Q:今シーズンに悩み苦しんだ太田(吉彰)選手が、こういう大事な試合でゴールを決めたという…については監督はどのように見ていますか?
「悩み苦しんだのはヨシ(太田)に限らず、どの選手もおそらくこの結果には満足していなくて、みんなが悩み苦しんでいたシーズンだったと思います。ヨシに関しては、前節・C大阪戦で割と早い段階で交代させてしまいましたし、その不甲斐なさというのは本人も感じていた部分だったと思います。今回のゲームに向かうにあたっても、徳島がしっかりブロックを引いたというかたちになれば、ヨシのスピードや走力を生かすスペースがどうしてもなくなってしまうというようなところも懸念はされましたけれども、今回のゲームにあたり、ヨシの走力を生かす術として、どのようなかたちで背後を取ったらいいか、それはヨシに限らず出し手の方もそれをしっかり見よう、というような話をミーティングの中でしてきました。それを本当に、割り切ってシンプルにその狙いを突くことで、相手のウイングバックの背後という一番の狙いは表現できたと思いますし、ボックスの中に入って、あのようなゴールシーンを演出できたのも、ヨシの走力が生きた部分だと思います」
以上
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