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【J2:第42節 富山 vs 岡山】プレビュー:冒険の終わりに美しく舞え(14.11.23)

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富山は2009年から6季戦ったJ2を去る。来季はJ3での戦いになるが、クラブの歩みは続く。ホームで迎える今季最後の試合だ。選手たちは勝利のために力を注ぐ。この一戦を楽しもう。“汗をかきアグレッシブに、いずれ美しく”安間カターレが掲げたスローガンが具現化されるシーンを数多く見たい。

前回のホームゲームで最下位が決まったが、サポーターと交わした「残り試合を全力で戦い抜く」との約束を果たすためにチームは力を尽くしている。第40節・京都戦は「彼らの気持ちに応えたい」と体を張ったDF秋本倫孝が終盤に同点ゴールを決めて勝点を奪取。前節・千葉戦も初先発のMF森泰次郎のスルーパスからFW宮吉拓実が先制点を挙げて昇格候補を慌てさせた。
安間貴義監督は週明けのミーティングで、「千葉戦は競い合ったうえで出場した選手がよくやった。これまでと変わらずに最終戦まで競い合ってトレーニングしてほしい」と伝えた。2010年9月に就任した監督のもと、戦績の良い時も悪い時も、たゆみなく練習を積む姿勢がこのチームの特徴になった。今週も普段通りの雰囲気でメニューを消化。若手のリクエストに応じて監督が最後まで追加の練習に付き合う風景も変わらなかった。
今季加入のMF内田健太は「このチームに来て仲間から学ぶことが多かった。監督をはじめみんなサッカーが好き。だからこそ上手くもなれるということを改めて感じた。このような苦しいシーズンになるとは思ってもみなかったが、サッカーと向き合い、成長することができた。これだけ中身の濃いシーズンは過去にない」と話す。そして、「前に進むために、勝って終わりたい」と語った。
安間監督に託した4年半にわたる挑戦が終わる。今週、澤入重雄ゼネラルマネジャーが着任し、練習の視察や選手との面談を行った。来季に向けた準備が動きだしている。21日にはMFキム・ヨングン、DFパク・テホンの契約満了とGK水谷雄一の引退が発表された。

岡山は09年に富山、栃木と同時にJ2へ昇格した。富山にとって節目の試合に迎える相手としてふさわしいライバルといえるだろう。1−1で引き分けた前節の熊本戦で昇格プレーオフ進出の望みは消えたが、現在10位につけてクラブ過去最高タイの8位まで浮上する可能性を残している。今季は第26節まで18戦無敗を記録するなど第36節まで6位以内をキープ。しかし、第32節から8戦未勝利(3分5敗)が響いた。
ハードワークと攻守の切り替えの素早さをベースにしているのは富山と共通。両者が局面で激しくぶつかり合う好ゲームが期待できる。J2での対戦成績は富山の5勝5分2敗。岡山はFW押谷祐樹が3試合連続得点と好調。富山は前節に続き森らキープ力のある選手を起用し、ある程度ボールを保持する時間を確保しながら主導権を握るつもりだ。

以上

2014.11.22 Reported by 赤壁逸朗
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