長きにわたり戦ってきたJ2リーグ戦も残り2試合。現在(第40節終了時)讃岐は、20位の東京Vとの勝点差5で、J2・J3入れ替え戦となる21位。得失点差を考えると、東京Vが2連敗し、讃岐が2連勝しないとJ2自動残留は叶わないという、非常に追い込まれた状況です。しかし、選手たちはJ2残留を目指し、勝利のため、ひたむきに練習に励んでいます。
香川で今年1番の寒さとなった11月13日。そんな選手たちを後押しすべく、平日の午前中にも関わらず30人ほどのサポーターが練習見学に訪れていました。讃岐がJFLに昇格した年からの讃岐サポーターだという武田さん(仮名)。ご自身の関係会社が讃岐のスポンサーだった事もあり、「地元のチームだし、一度、試合でも観に行くか」と最初は軽い気持ちだったそうですが、今では、ほぼ毎日のように練習見学に出向くほどの熱狂的ファンに。「アンドレアや木島(良輔)、高橋(泰)が加入してきてからスピードが出て、俄然、おもしろくなってきて。すっかり、ハマってしまいました」と武田さん。チームがJ2に昇格した時には、「ようやく香川にJリーグのチームが出来て、これから楽しみが増える!」と嬉しかったそう。J2に昇格してからは、しばらく勝てない時期が続き、もどかしい思いもあったそうですが、「今は、昇格した時より倍以上の力になっている。J2でも十分に戦える。毎日、練習を見ていて感じるんだけど、選手たち全員が自分のすべき事を自覚してやっていますよね」とチームを分析。「リーグ戦の残り2試合、トーナメントのつもりで戦って欲しい。絶対、J2残留!」と力強く語る武田さん。そこまで熱く讃岐を応援する理由を聞いたところ「地元なんだから応援して当然でしょ」と明快な答えが返ってきました。
また、サポーター歴3年の清水さんと、讃岐の前身クラブ・紫雲クラブの時から20年も讃岐を応援し続けているという山根さんは「厳しい状況だけど、決して悲観的じゃないよね。いいサッカーをしてるし」と口を揃えます。清水さんは「こういう状況でも、僕らを含め練習を見に来るサポーターがいる。まだ誰も諦めちゃいないよね」と口にした後、「諦めない・・・じゃないよね。選手たちには自分を信じろ!と伝えたい。サポーターも信じてるから」と真剣な眼差しで選手たちを見つめます。また、山根さんは「もし入替戦になったとしても絶対に勝つ。2試合よぶんに試合が見られるっていう楽しみが増えるだけ」と讃岐のJ2残留に絶対の自信。「自分の家はスタジアム(香川県立丸亀競技場)に自転車で来られるくらいの距離。地元にJリーグのチームがあるって素晴らしい」と清水さん。「讃岐があるからこそ、地元で、日本の中でもレベルの高い試合を観る事が出来る。これからも、そんな試合を観たいし、選手たちが一生懸命やっているのを見ると応援せずにはいられないよね」と山根さん。共通した思いは、『地元にJ2のチームがある幸せ。だから、讃岐のJ2絶対、残留!!』。
讃岐の魅力の一つに、選手とサポーターとの距離が近い事が挙げられます。だからこそ、サポーター・ファンの思いは選手たちにしっかりと届いているはず。そんな思いを胸に選手たちは戦います。
「勝利のために共に戦おう、夢を叶えるために」――。
以上
2014.11.14 Reported by 中條さくら(オフィスひやあつ)
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