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【J2:第40節 京都 vs 富山】レポート:終盤の劇的ゴールに歓喜と落胆。京都、富山に手痛いドロー決着となる(14.11.10)

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終盤に歓喜と落胆が現れた試合だった。昇格プレーオフに向け、勝たなければならない京都。どうしても欲しい先制ゴール、それが生まれたのは後半38分で山瀬功治の、素晴らしい崩しからの先制弾だった。しかし88分、FKから秋本倫孝に頭で合わせられ同点にされてしまう。

試合後、富山・安間貴義監督は「気持ちだけではなく、相手のやってくること、自分たちのしなければいけないことがすごく整理されていた」と説明したが、京都が3バックの脇のスペースを突いてくることを分析し、その対応を施した内容を観ても、そうだったのではないかと思った。
富山は3バックに、ウイングバックがサイドのスペースを守り、さらに、右の井澤惇、左の白崎凌兵が、サイドにボールが入ると素早くスライドし、次の展開を限定させていた。ただ、京都も富山に手を焼いた訳ではなく、サイドと中央を使い分け、或いはミドルシュートを狙い、前半だけでも9本のシュートを放っている。

後半に入って、さらにギアを上げた京都。後半開始早々にカウンターから、左の、今節先発した伊藤優汰が中央の大黒将志にグラウンダーで合わせるなど、富山ゴールに迫り始める。守備を締めつつ先制点を―、京都は富山に攻め入った。
そして、83分、右サイドのスローインから、工藤浩平、山瀬、駒井善成へと渡り、相手エリア内へ侵入した山瀬へボールが渡ると、斜めの角度から決めて京都が先制。勝点3を大きく手繰り寄せる。
だが、88分、富山は京都のペナルティエリア右でFKを得る。逆サイドのポスト際に飛び込んできたのは秋本倫孝。ダイビングヘッドで合わせて富山が同点。残り時間が過ぎていく中、京都も反撃に出るも結局同点でタイムアップ。勝点1を分けあうことになった。

「今季を象徴している様な引き分け」と、京都・川勝良一監督は試合後に口にした。だが、引き分けも、追い付く引き分け、追い付かれる引き分けとあり、内容もそれぞれ違う。すべて同じ引き分けでくくっていいのかという思いはある。

ゲーム的には、ほぼパーフェクトだった様に観えた。シュート数は京都19本で富山2本、「その2本で決められていては話にならない」と指摘されれば、その通りなのだが、相手に攻撃させず、こちらが攻撃を続けた。後半に入り、相手の運動量が落ちたところで攻め込むこともできた。例えば途中出場し73分プレーした三平和司は3本シュートを放っている。それだけスムーズに攻撃に加わっていた証拠だ。ゴールを決めた山瀬も途中出場。チームが人を替えて攻撃力を高めていった感じが良く分かるデータだろう。それでゴールをこじ開けたのだから、高く評価しても良いはずだ。だがもちろん、勝てなかったのだから批判されても仕方がない、ということである。

「なぜ引き分けが多いか」の答えは、多分、出ない。あるのなら、それをさっさとやってくれ、という話だ。答えが無いのなら、一つ一つトライしていくこと。守備の再整備とか、球際への意識改造とか、ひょっとしたらリードを奪ってからのボールキープ向上かも知れない。様々なトライをし続け、何か掴めたら「これか」と深めていく、ということではないか。ただし、今の京都にそんな悠長なことを言っている余裕はなかった、というのも承知だ。
個人的な考えとしては、結局、まだチーム構築の途中だ、ということだと思っている。その中で、5バックで守り、サイドをケアし、スペースを埋めてきた相手に対しゴールをこじ開けたのだから本当は高く評価したい、というのが本音。でも、今、それを言っても慰めにしか聞こえないだろう。
チーム構築の途中段階で、また監督交代が行われれば、また一からの構築が始まることはサポーターの方がよく分かっているのではないか。大木武氏の態勢も初年度の前半は下位に沈んでいたはず。バドゥ前監督態勢に代わり、キャンプを行っても構築には時間がかかった。川勝良一態勢に入ってもそれは変わらず。次、もし新しい監督を招へいしても大なり小なり、チーム構築には時間はかかるだろう。チーム構築とは指導陣の哲学、考え方、戦術を選手が理解し、自在に操れる様になること。それは時間がかかることだと思う。さらに言えば、時間をかければ結果が出るか、というのも実は難しいところだ。富山も残留を果たせなかった。

リーグの状況だが、前節まで6位だった大分が水戸に敗れ7位に後退。代わって、福岡に勝利した山形が6位(勝点61、得失点差+12)に、札幌は引き分けて8位キープ。そして京都は、横浜FCに勝利した岡山に抜かれ10位に後退した。

以上

2014.11.10 Reported by 武田賢宗
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