●ラモス瑠偉監督(岐阜):
Q:劣悪なピッチコンディションで技術うんぬんではない試合。相手との差はどこにあったのか。
「向こうの選手がウチの選手より賢かった。それだけだよ。雨の中でのサッカーをよく知ってる。条件は一緒だけど、雨の中のサッカーに対してウチの選手はあんなもんだ。経験がみんなほとんどない。そんなもんです。あとは、昇格しようとしているチームは気持ちが違う。それだけです。2点目が入るまでは五分五分だったんじゃないかなとも思っていますけど、2点目がすべてだったと思います」
Q:両サイドに遠藤(純輝)選手、比嘉(諒人)選手とスピードのある選手を起用しました。前半は苦しんでいましたが、後半の同点ゴールのシーンは彼らのスピードが生きたと思います。
「正直、まさかこんな雨が降ると思わなかった。途中で代えるのか、最初から難波(宏明)で行こうか迷った。どうせ雨の中だから、彼らのスピードが通用しないんじゃないかなと思ったんだけど、後半になって雨が止んで、水のはけがどうかなと。そこで(遠藤)純輝を呼んで『少しぐらいボールが走るぞ。ドリブルで行けるぞ』と話はしましたけどね。今日は本当はサイドで勝負したかったんだけど、このグラウンド状態ではラグビーサッカーをやるしかない。だから賢いチームが勝ったのだと思いますけどね。体の入れ方、ボールの出しどころ、タイミング、(大分と岐阜は)全然レベルが違う。そこだけですよ。グラウンド の状況によって両チームとも自分たちのサッカーができなかったのは分かる。ただ、それ以外の問題よ。サッカーをよく知っているのか、雨の中での経験があるのかないのか。そこがすべて出た。ただ、2点目が入るまでは何とかなっていたし、もしかしたら勝てるんじゃないかなと思ったんだけどね。あの2点目がすべてだった。もったいないなあ」
Q:CBでの出場が続くヘニキ選手について。CKから惜しいシュートもあった中、彼の働きに対する評価は。
「そんなに悪くなかったんだけど、僕はボランチで使ってあげたいんですよね。彼の良さはボランチで出ると思いますけど。ただ、深谷(友基)が怪我して、木谷(公亮)が怪我あがりで。今はCBがみんなほとんど怪我。新井(辰也)も関田(寛士)も怪我してる。そこでヘニキを使うしかなかった。そんな悪くはない。今日はみんな気持ちはあったと思うけど、はるかに大分の選手に気持ちが入ってたと思いますけどね。ただ、ヘニキについてはこの状況の中でも割と頑張ったんじゃないかなと。ただ、今度はボランチで使いたいな。残りの3試合ぐらいはボランチに持っていきたい。深谷も木谷もだいぶ良くなったから。今週反省するところは結構あると思うけど。いくら雨の中でも私の頭の中に3失点はないなと。1点か2点取られてもしょうがないなと思うけど、3点はないな。守りから攻撃に移るというのはなかなか難しい。僕はそのまま(攻撃的に)ずっとやろうと思ってる。うん。点を取りに行ければ一番良い。サポーターが喜んでくれればいい。勝って点が取れれば一番良いんだけど、そこで守りに入って負けるのは悔しい。だからそこは変わらないけど、メンバーはまたちょっと入れ替えようかなと思ってる。ピッチの良い状態で、比嘉とか遠藤が見てみたいなと思ってる」
Q:最初はつなぎがうまくいかず、途中から前に前に蹴るようになりました。自分たちで判断を変えられた点についてはどう見ているか。
「まず、つなごうとしたらただのアホやで。グラウンドは使えない。ウォーミングアップのときに、ピッチに入ったときにグラウンドを感じろって。どこでボールが走るのか走らないのか頭の中に入れろよ。そういう話をしたんだもん。それでみんなつなぐって馬鹿だもん。無理だよ。だからやっぱ蹴るしかないもん。大分の選手はレベルがウチより高いのに、それなのにあんなに蹴っているのに、何でウチのチームがつなごうとしてるの。そんなの蹴るしかないよ、今日のゲームなんか。そこのセカンドボールを拾って、早くナザリトのところにボールを上げるとかね。ワンタッチ、ツータッチでも。それ以上考えることはないんだよ。ない、ない、ない。最初からピッチが悪いのは分かってたのに。じゃああなたたちのウォーミングアップは何だったのよ。ピッチに入ったなら大体2、3分で分かるはずだよって。頭の良い選手はね。無理です無理。自分たちのサッカーができないのは五分五分、お互い様。大体、昔のブラジルのときはね、強いチームは雨の中に弱いって言うね。自分たちのサッカーができなくなる。あとはみんなプライドを持って蹴りたくない。格好悪いサッカーしたくないとかね。そこで下手なチームが体勝負やパワー勝負で、いつも試合に臨んでいたわけ。弱いチームが強いチームに勝つのは昔当たり前だったんだよ。今日はお互い様で五分五分。大分さんのサッカーも、ウチのサッカーもできない。ただ、経験差が、はるかに大分さんの選手たちが上だったなと。賢いなと思った。シンプルにやるしかない。彼らもそんなサッカーは臨んでいない。でも勝ちたいならやるしかない。そこでウチも途中で目が覚めたんだけど、蹴るしかないって。技術はない。悪いけど。高地(系治)とかミヤ(宮沢)以外は誰もそんな技術持ってへんって。彼らがシンプルにやってるのに、何で他の選手が何かをやらなきゃいけないの。危険過ぎる。あとボールが止まると言ってるのに、そこに一発目にボールに行かない。みんな流れると思ってる。どう見ても止まるぞって。それを外の人間が感じてるのに、何でピッチの中にいる選手が感じていないのか不思議でたまらない。自分のレベルが高過ぎるかな。可哀想。ただ、ちゃんと途中で切り替えた。あの1点目だけは雨は関係なし。みんながクリアしたときに(ラインを)上げろというトレーニングをやってるのに。雨は関係なし。それを守らなかったのが1点目。あれは許さなかった。ただ、途中で20分を過ぎてから蹴るしかないなとみんなが意識して、そこそこのゲームができていたんじゃないかなと。後半は雨がやんだし、水のはけ具合は分からないけど、もしかしたらボールが走るところが出てくるぞと。そこをうまく利用しなきゃダメだって。ただ、そこまでは放り込むしかないもん。そこでセカンドボールを拾うのか、ナザ(リト)が競って、比嘉と遠藤のどっちか必ず一人が裏のボールを狙う。あとは取られたときに必ず取り返そうって。ボールが止まるから相手はドリブルで仕掛けてこない。そういう指示は出した。あとは後半に必ずチャンスは来るよって。ただ、1点目と3点目は大笑いだよ。あり得ない。選手たちが何を考えてるか分からない。あり得ない。普通に考えて、雨の中でああいう(3失点目の)シーンではまっすぐのボールしか蹴れない。だからあのヘディングがまっすぐ来るって、2人のCBが予想しなかったのかが不思議でたまらない。もったいない。ただ、私は(セットプレーから喫した)2点目がすべてだったと思います。ビデオでちゃんと見たい。あとは大分さんにメリットがあったと思いますよ。本当に昇格したいチーム。一人ひとりの選手、監督も含めてその気持ちが表れたなって。そこの違いで負けました。うん。最下位に落ちないチームと昇格するチームの気持ちはそこですよ。全然また違う。そんなもんですよサッカーは。それを彼らには何回も言ってるし、これからも言い続ける。彼らのためにサッカーというものをもうちょっと勉強しろって。サッカーは難しいスポーツですよ。世界中で一番難しいスポーツだと思う。ただ、今日負けたのは選手じゃなくて、逆に大分の選手に覇気があった。一つひとつのプレーに気持ちが入ってた。そういう選手が大分さんには11人いて、こっちが6、7人だったら勝てないね。単純に言えばね。ただ、今回は前半にハッキリ言ったんだよ。雨の中に戦術も何もないよって。気持ちの問題だよって。俺たちも勝たなきゃいけないよ、サポーターの前で。ウチは3連敗してるチーム。相手は昇格したい気持ちがあるけど、ウチだって3連敗を止めなきゃいけない。ある意味で気持ちは一緒だと思うけどね。ただ、サッカーの経験差が違うな。ハッキリ表れたな。まあ次にはつながったと思いますけどね。何人かがね。比嘉にしても、(遠藤)純輝にしても。この経験を彼らには今後に生かしてほしいなと。次の試合も雨が降るかどうかは分からない。でも、そんなことも言ってられない。今日は蹴って走るしかない。戦術なんかない。気持ちの問題」
以上
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