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【J2:第39節 富山 vs 栃木】プレビュー:チーム状態は上がっている。富山、勝利で希望をつなげるか。(14.11.01)

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最下位の富山は残り4試合で21位讃岐と勝点12差をつけられている。4連勝したとしても、讃岐が勝点1を加算した時点で今シーズンのJ2最下位が決まる。ライバルの勝敗はどうしようもない。自らができることに全力を注ぐしかない。勝って次節へ望みをつなごう。

前節の松本戦には富山からも多くのサポーターが駆けつけて選手を激励した。5試合ぶりに先発出場したMF白崎凌兵は「すごく良い雰囲気をつくってもらった。このクラブを降格させるわけにはいかないと改めて思った」。倒されてもすぐに起き上がってボールに食らいつき、勝利にかける執念をみせた。昇格を目前にしている2位と対し、決定機と呼べるチャンスの数は富山のほうが多かった。勝機のある試合はできている。あと一押しだ。
完全に追い込まれたが勝つしかない状況に変わりはなく、周囲が心配するようなモチベーションの低下はない。「辛うじて生き残っているような状態だがまだ可能性はある」とDF秋本倫孝。今週も選手たちは意欲的にトレーニングを積んだ。29日に行った紅白戦は両チームに集中力を感じる上々の出来。復調ムードの白崎が1得点・1アシストを記録した。秋本は「手ごたえを感じた。チームとしてのかたちができていて主導権を握れていた」と言う。もう一度、彼らの気力とこれまでの努力に期待してほしい。

栃木は現在16位。6位とは勝点11差あり、J1昇格プレーオフ進出は難しくなっているが、過去最高順位だった昨季の9位は手の届くところにある。総得点46はリーグ11位とまずまず。総失点56は讃岐の68、富山の67に次いで多い。堅守を看板にしていた昨季と比較し、攻撃的なチームになっている。
最近5試合は1勝2分2敗。前節の福岡戦は、富山から8月に期限付き移籍したFW西川優大がFW大久保哲哉の同点弾をアシストして1−1で引き分けた。西川らしいスペースランが生んだ、彼のゴールとも言ってよいぐらいの得点だった。勝ち越し点は奪えなかったが、最後まで攻め立てシュート19本を放っている。今回は契約の規定により西川は出場しない。そこで富山が警戒すべきは直接対決で2試合連続ゴールを挙げているMF廣瀬浩二。好機を感じとるセンスが光り、スピードに乗ったドリブルや2列目からの抜け出しはつかまえにくい。高さのある大久保とのコンビネーションへの対応がカギになる。

富山は2009年に栃木と同時にJ2に昇格した。対戦成績は富山の2勝3分7敗。富山の今季残り試合の対戦相手は京都、千葉、岡山と続く。岡山も昇格同期クラブであり、この組み合わせは運命的でもある(21位の讃岐は北九州、札幌、大分、千葉の順に対戦)。目前のライバルに意地をみせよう。サポーターは勝利と選手たちの躍動、笑顔を待っている。

以上

2014.10.31 Reported by 赤壁逸朗
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