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【J1:第27節 新潟 vs 川崎F】レポート:新潟が今季初の連勝。今季チーム最多の3ゴールで川崎Fを突き放す。(14.10.06)

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新潟が川崎Fを3-0で下し、今季初の連勝を決めた。3得点は今季チーム最多。前半38分、レオ・シルバがフリーキックを直接決めて先制。後半は20分に山本康裕が追加点、41分にはラファエル・シルバがダメ押しの3点目を挙げた。川崎Fは新潟のプレスに苦しみ、優勢な時間帯を長くは作れなかった。

会心の勝利だった。これまで苦 しんでいたゴール欠乏症がウソのように、新潟は効果的に得点した。

先制点はレオ・シルバ。ゴール正面からのフリーキックを、右にドライブする軌道で決めた。「イメージ通りの軌道で、狙ったところを突けた」。チームトップの今季5得点目が、新潟を勢い付けた。それが後半、はっきりと表れた。

20分、指宿洋史からのパスを受けた山本康裕が、中央に持ち込んでシュート。5月に磐田から移籍後の初得点に「ここまでふがいないプレーをしていたので、何とかゴールを決めたいと思っていた」とホッとした様子だった。

チーム3点目を挙げたラファエル・シルバも、8月にスイスのルガーノから移籍後初得点。左サイドのフリーキック。小林裕紀が蹴ったボールが相手DFとGKの間に落ちるところを頭で捉えた。「自分の最初の得点は、来日したときから温かく見守ってくれているサポーターのためのもの」と言い続けていた。それホームで現実のものにし「素晴らしい夜になった」と喜んだ。

新潟は今季ここまで、無得点が12試合、この試合の前まで挙げた9勝のうち、4試合が1-0。いい形を作りながらゴールを奪えない、追加点を奪っていればもっと有利に試合を進められた、といった内容が多かった。この試合はそんなストレスとは無縁だった。

「狙いを持っていい守備をし、攻撃につなげた。奪ったボールも簡単には相手に渡さなかった」。柳下正明監督は快勝の要因を話し た。前線からプレスをかける、ボールを持った相手に複数で厳しく寄せる、そして奪ってからは素早く展開。新潟の土台にあるアグレッシブな戦い方を90分間通した。その上で、局面では相手のスペースをきっちりと突いてパス。今季取り組んでいる要所でパスをつなぐ形をスムーズに積み上げた。

川崎Fにとっては痛い1敗になった。これで首位浦和とは勝点8差の4位に後退した。立ち上がりはリズムをつかんでいた。前半14分、中村憲剛のパスから小林悠がシュートを放つなど、裏を狙った攻撃でチャンスをつかみかけていた。

ただ、そこで決め切れなかったことで、流れを相手に渡した。新潟のしつこいプレスを交わしきれずに、ボールを下げるシーンが目立った。横に展開したところでをボール失い、カウンターに持ち込まれるケースも。「今は積極性がなくなっている」。大久保嘉人が厳しく言った。この試合も球際の攻防で相手を上回れなかったことが、ペースダウンにつながっていった。

新潟は本来の戦い方で結果を出し、川崎Fは長所を封じられて自分達の戦い方を見失った。
勝点3の行方はその違いから示された。

以上

2014.10.06 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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