●ラモス瑠偉監督(岐阜):
Q:前節・湘南戦で引き分けた後、『この試合が大事になる』とおっしゃっていました。その中での内容と結果についてはどう見ていますか。
「特に立ち上がりはね、最初から難しい試合になるとは分かっていた。立ち上がりの10分か15分ぐらいにちょっとバタバタがあって、その後はポジショニングの修正をして、須藤(右介)がもっと相手のボールの位置に付けて、できれば宮沢(正史)を余らせて、そこでゲームを作って欲しいなって。相手のプレッシャーの速さに少しずつ慣れてきたし、そういう意味では前半0−0で、後半はみんなが山形のサッカーに対して慣れてきたから。あとは自分たちのサッカーをやるだけだよと。決して受け身じゃないけど、立ち上がりは昇格したいチームに対して差がありましたけどね。でも非常に良かったと思います」
Q:相手の攻撃を受けて、慣れ切った上でペースを手繰り寄せたと見ていますか。
「そうですね。今週の2日間はそういうトレーニングをやっていましたから。相手の速いカウンターに対して3対3とか、4対4の形でね。逆に4対3の練習もやっていたし、できるだけみんなが慌てずに時間を稼ぎたい。そうするとボランチの帰る時間も作れるなって、それがけっこうハマッたなと。できるだけ裏のスペースを与えないようにね。それをみんながすごく理解してくれていた。前半の15分ぐらいはミスが多かったし自分たちのサッカーができなかったけど。最後の方はパワープレーで来るんじゃないかなと思っていて、みんなそこによう対応できたなと。集中力が…珍しく集中力が切れずに体を張ってましたね。すごい。今日ぐらいは褒めてあげても良いんじゃないかな。最近褒めてないから。ご褒美あげようかなと。月曜日休み。みんな喜んでました。我々は湘南戦の前にも言っていましたけど、(残りは)昇格争いとか優勝争いをしているチームばかりと当たるからね。そこで、それを乗り越えないと。受け身になるんじゃなくて、どこまで自分たちのサッカーにチャレンジできるのかな。そういう気持ちでサッカーをやらないとダメね。この2ヶ月ぐらいあっという間だぞって。悔いが残らないようにしなきゃ。そういう話を日ごろからしていますけどね。逆に受け身になって、ビビって、ミスをしたりするのは僕は好きじゃない。前を向いてプレーして、そこでミスがあっても構わないけど。怖がらないで自分の持ち味を残りの何試合かで出さないと。全員が全試合に出るわけじゃないし、何人かにチャンスを与えているんだから、そこで自分の一番良いパフォーマンスを見せないと。まあ勝ったことは嬉しいし、この前の湘南戦も、最後の最後まで体を投げ出したりしていて。この前の試合が今日の結果に繋がったんじゃないかなと思いましたけどね。次はアウェイでジュビロと当たるから、みんながもう一皮向けたければココですよ。戦わないと。ジュビロ戦があって、次は地元で水戸戦をやったら、また外(アウェイ)に出る。そういう(相手の)敷地の中で、僕だったら逆にやりがいがあるね。上のチームとばっかり当たるというのは。自分の力がどこまで通用するのかなって。そういうことです」
Q:今日の得点は、高地(系治)選手が不在、宮沢選手が負傷交代した後に、取った1点でした。
「大きいですよ。自信を付けたんじゃないかな。特に水野(泰輔)ね。彼は最近ミスが多くて、『必ずまたチャンスが来るから準備しといてな』と。本当は15分経ってから須藤の代わりに入れようかなと思ってたんだけど、宮沢がアクシデントが起きたから、やっぱ宮の代わりにと。そしたら水野のテンポが良くて、相手のアプローチが速い中でほとんどミスがなくて、シュートも狙ったし、ゲームも仕切ったし、素晴らしかった。そういうサッカーを堂々とやっていかないとダメ。伸びない。怖がることはない。相手が誰だろうが、できるんだもん。ボールの球際も非常にたくましく、厳しく行ってくれたし、非常に良かったな。クレイトン(ドミンゲス)も(けがで)ほとんど練習をやっていない中で、あそこまでやってくれたけど、できれば彼は、あそこで攻めに出るんじゃなくて、もうちょっとゲームを落ち着かせるべきだな。もうちょっと中盤で回して、後ろのラインを上げさせてから攻撃に出たほうがいいのかなと。中の選手が攻撃に行けると思っていても、後ろが準備できていない。だから、最後はコンパクトにできなかったんだよ。結局、ボールを取られたのはほとんど相手のチームがセカンドボールを拾っていたからだよ。外から見ていると、それはしょうがないと思ったけど、その代わりに裏のスペースだけ与えるなと。剥がされたときにはコンパクトに下がってブロックを作ればいいじゃん。今日は、キレイに今週の練習の効果があったんじゃないかなと思っていましたけどね。今度のジュビロ戦が楽しみ。ボコボコにされるか勝つかどっちか。中途半端な試合はない」
Q:今日の来場者数は5,512人。サポーターの人たちももっと盛り上がって一体にならないといけないという思いもありますか。
「そこはおっしゃるとおりで、そこが私たちの狙いですよね。いくらクラブが強くなっていこうと盛り上げようとしても、周りの人も一緒に戦わないと、盛り上がらないと意味がないんですよね。サポーターも増えてきたし盛り上がってきたし、僕はここに来てからずっとサポーターに感謝している。たまに負けるときに、若い選手を使っているのにボロクソ言われるのはちょっと勘弁してくれって思うけど。そんなこと言う必要ないと思うんだけどね。もちろんサポーターの気持ちが分からないわけじゃないけど、ホームは毎回、比嘉(諒人)とか水野とか、清本(拓己)とか遠藤(純輝)を出しているのに、どっかの試合で負けたときにボロクソ言われて勘弁して下さいと。でも、サポーターの皆さんには本当に感謝している。県民のみなさんにももっと興味を持ってほしいし、一緒に戦ってほしいし、明るい岐阜を作っていけたらなと思っていますけどね。我々は必死に頑張る。誰も満足していないし、強いチームだとも思っていないが、プロ意識のところとか、負けていても最後まで戦うという気持ちはみんなが理解してくれているし、その気持ちで戦ってくれている。だから、もっともっと増やしてくれないと。もっともっと。そうしたら来年の横浜FC戦でカズが出たら、私も出ようかなと思ってる(笑)。金さんと銀さんの戦い(笑)。どっちが勝つのか。ワシはだいぶ自信あるわ」
Q:『もう一度周りを驚かせたい』と言って岐阜に加入した難波(宏明)選手は今日のゴールで10得点目。二桁得点に到達しました。
「まあ、驚いた。10点も取ったのかって俺も驚きました。めったに5点も取らないクセにほんとにもう。ここに来てから、本人か誰かが『難波は一年間で7点か8点しか取れない』って言ったんですよね。それが7点目を取ったときに、もちろん冗談で『もうお前は使わなくてもいいな。どうせもう点取れないんだから』って言ったらあんまり良い顔をしなかったんだね。それが逆に好きだったの。『今年こそは』という熱い気持ちを感じたね。去年はほとんど90分とかの出番がなくて、途中から出ると難しい試合が多いんですよ。試合の流れはなかなか変えられないんですよ。技術ない人だと特に。ただ、彼の場合は、例えば1−0から1−1になったときに難波を入れると、みんなが盛り上がるんですよ。火を付けることが抜群。天下一品。今日のゴールは、ナザ(リト)が自分の点だと思っているんだけどね、違います(笑)。あれは難波のゴールだよ。すごい良かったと思いますね。まだまだ残っている7試合で、点を取ってほしいね。何試合に出られるかは本人次第だけど。でも、本人はそこにすごいこだわってるね。10点とか12点とか。逆に早く点を決めてくれて、次の試合から使わなくていいなと思ってる(笑)。でも意外でしたな。確かに試合に出ている時間は少ないかもしれないけど、これまで10点取っていなかったことが逆に意外でしたね。試合に入ると点を取るイメージがあったんですよね。泥臭いヘディングとか。ウチで決めた10点のうち3、4点ぐらい素敵な点を取ったんじゃないかな。だから岐阜に来てうまくなったんじゃないかな。私に感謝しろ、ほんとに(笑)」
Q:今日の反転ボレーもキレイでしたが。
「マグレやで。マグレって。ミスキックやで。取ってくれたことは素晴らしかったけどミスキック。でも相手のキーパー(山岸範宏)は素晴らしいキーパーだよ。あの素晴らしいキーパーから点を取ったことが大きいですよね。あの人は浦和のときから、昔から見ているけど、良いキーパーだな。終盤の益山(司)のあのシュートはなかなか止められないよ。ワールドクラスだよ。すごいよ。まず拍手したもん。益山はたぶん自分への拍手と思ったかもしれないけど違う。私は相手のキーパーに拍手しましたよ(笑)。
でもミスキックだろうが何だろうが、難波は点を取ろうとする意識がすごい。それがウォーミングアップのときから出ているんですよ。だからああいうことが起きるんだろうね。それは彼のメリットだと思いますよ。そこでトラップしないでボレーシュートを狙うというのはすごいね。点を取りたいという意識があったおかげじゃないかな。これからも12点と言わずに、毎試合1点ぐらいの気持ちでやってくれればうれしいな。本人も満足していないと思うけど。引退した私だって日本代表のサポーターをもっと喜ばせたいなと、いまでもうまくなりたいなと思っているんだけど、彼らはまだ何年もやるんだから、一日一日を大事にして、もっとうまくなりたいという強い気持ちにならないと。満足したら終わり。終わり」
以上
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