●安間貴義監督（富山）：

「前節の長崎戦で守備はある程度安定していたが、最後の仕掛けを勇気をもってできなかった。今週はそこを修正するためのアプローチをしてきた。最終ラインに対して仕掛け、失ったら奪い返して相手がうんざりするぐらいに仕掛けろ、と伝えた。どんな戦術にも100パーセントのものはなく、あとは選手が熱を込めてやる必要がある。足りないのは熱を込めるところだ、とも伝えていた。その結果、選手たちは出だしから果敢に挑み、よいゲームをした。うちの試合をたまに見る方は『なぜこのようなゲームをして負けているのか』と捉えるが、今季は同じような負け方を繰り返している。今日も良いゲームなのだが、得点を入れなければならないところで入れられずに勝点１になった。改善しなければならない。選手には逃げずに挑み続けてほしい。守備が久しぶりに相手を無失点に抑えた。（今季初先発の内田錬ら）新しい選手が入ったにもかかわらず、（ナザリト選手のような）スーパーな選手のいる相手に組織的に対応することができた。次も続けなければいけない。（攻守の）両方ができた時、みなさんの後押しに応えられる。よい準備をし、熱を込めて次の試合を迎えたい」

Q：白崎選手抜きの攻撃陣だった。
「ゲームは速くなった。白崎もいろんなものを背負ってやっている。今日の仲間のプレーを見て、次はチームに還元してくれるものがあるだろう。今日は得点にならなかったところで、彼ならできたプレーもあるはず。彼がそうすることで（決定力不足という）問題は解決に向かうと思う」

Q：魂の込もったプレーが随所に見られた。　
「勝つ気や危機感はある。今日こそ勝つという思いのない者はだれ一人としていない。ただ、自分たちの置かれている状況を理解していても、それが結果につながらない。監督である自分の責任だと思う。本日も（21位の）讃岐が勝ち、厳しい状況にあるのは間違いないが、残り試合があり、まだ何も奪われてはいない。（残留を果たすために）覚悟をもってやっていく。前節の長崎戦は終了直前の87分に失点した。マークすべき選手を外してしまうというミスがあった。ミスの原因は無知や無視、過信が７割を占める。勝つためには知るべきことを知り、見るべきものを見て、最大の準備をしなければいけない。頑張ってはいる。ただ、プロフェッショナルとは言えないような失点が多いのは事実。監督の責任であり、そこを引き上げなければならない。そのうえで、魅せるのもプロフェッショナルであり、スポーツが人の心を動かすのは熱（情熱）なのだから、熱を込めなければいけないと伝えてプロ意識を喚起した」

Q：引き分けではあったが、今後への光明が見えたのではないか。
「試合はできないことの発表会ではないのだから良いところを出せ、と選手たちに話している。熱が込もっていたし、相手のシステム変更にも対応して我慢強く守れた。そこから最後に自分たちの時間をつくり、２列目から長い距離を走ってゴールに迫る場面があった。やるべきことをやったうえで、自分たちの良さが出せたと思う。次も続けることが大事。そして（勝利として）成立させるために得点が必要になる」

以上