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【J1:第22節 浦和 vs 大宮】ペトロヴィッチ監督(浦和)記者会見コメント(14.08.30)

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●ペトロヴィッチ監督(浦和):
「終わってみれば4-0という結果でしたけど、決して簡単なゲームではなかったと思います。相手は立ち上がりから自陣でしっかりと守備を固め、我々のミスを誘って、チャンスを窺う展開でした。仕掛けなければいけない我々にとっては決して簡単な展開ではありませんでした。ただ、我々は立ち上がりから「絶対に今日の試合に勝つぞ」という姿勢を見せて戦いましたし、そういった勝利を目指す強い気持ちが結果に結びついた、そういったゲームだと思います。今後どうなっていくのかは見ていきましょう」

Q:5バックの相手に対し、浦和の選手が動いて崩すシーンがたくさんあったが、特別な動きを準備していたのか?
「我々は相手に合わせるというサッカーはあまりしませんが、相手がどういう戦い方をしてくるかというのは事前に分かっていました。ただ、我々が今日やったことというのは練習で常にやってきたことであり、ゴールは30分過ぎに入りましたが、それまでにも得点が入ってもおかしくないシーンはあったと思います。相手にはムルジャ、ズラタン、家長(昭博)選手と攻撃的に危険な選手がいるというのは分かっていたので、そうした選手をしっかりとケアしながら、本来自分たちがいつもやっているサッカーをしようという準備をして、今日の試合に臨みました」

Q:守りを固めた相手に対し、去年までは前に選手が並んで動きがなくなっていた。今シーズン、特に中断明けからは柔軟に戦えている印象があるが?
「そういった部分を見ていてくれるというのは我々としては嬉しいところです。我々と対戦する時、相手は我々への対策を常に練ってくるようになっています。そういう状況のなかで、いかにそれを外して攻撃を仕掛けるかというのは中断期間での1つのテーマでした。いかに連動して動くことによってスペースを作るか、それはキャンプで取り組んできたことです。
ボールがないところでいかに連動して動けるかというところは、トレーニングでも意識してやってきたところです。60分過ぎまではそうした動きでいい攻撃が続けられたのではないでしょうか。昔からサッカーを見ている方なら思い出してもらえるかもしれませんが、74年くらいにオランダでやっていたトータルフットボールを思い出させるようなものではないかと思います。阿部(勇樹)、那須(大亮)、マキ(槙野智章)、モリ(森脇良太)、後ろの選手たちはどこのポジションに移動しても、しっかりと自分たちの攻撃の形をチームとして作れる、あるいはその選手たちがそのポジションで自分の役割を果たせる、そうしたところが見られた戦いだったと思います。それが今後、どれだけ長くできるかは分かりませんが、非常にチーム全体が連動して機能した戦いだったと思います。
非常に難しいサッカーなのは間違いないです。ただ走るだけでなく、しっかりと考えて走る、あるいは走るタイミングを考えなければいけません。場面場面でタイミングと、連動した動きを求められる非常に難しいサッカーです。選手たちはよくやってくれています。私自身は見ている方にとって非常に面白いものだと感じていますし、日本のサッカーを見る方々が前向きにそういったものを捉えてくれるといいなと思います。見る方もよく見ないとピッチ上で何が行われているか分からないと思います。ピッチの上で何が行われて、選手がどう動いているか、私自身にも分からないこともあります。私もたまに選手から学ぶことがあります(笑)。冗談ですよ」

Q:途中出場したマルシオ リシャルデスの評価は?
「私は今スタメンで出ている選手たちよりも、出ていない選手たちと意識的によく話をします。こういう風に話すと、皆さんは山田直輝のことが思い浮かぶかもしれません。私の頭のなかには直輝のこともしっかり入っています。2人ともケガによる長期離脱があり、残念ながらチームの戦力として助けになれるかというと、今はまだそこまでは来ていません。
マルシオは長期離脱で試合に絡むことがなかった、それは山田直輝も同じです。マルシオが試合に出ることによって試合勘を取り戻してくれる、あるいは今後日本でサッカーをする上でまだプレーできるということを示せる、それは山田直輝も同じです。彼らが今後シーズンのなかでどれだけ活躍できるか分かりませんし、来シーズン残るかも分かりませんが、試合に出ることで試合勘を取り戻してほしいという思いもありますし、日本のサッカー界でしっかりプレーできるところを見せることができるはずです。そういう意味では、彼らが本来の調子に戻ってくることは私自身も期待しています。山田直輝は今日メンバー外でしたが、ヤマザキナビスコカップは連戦になりますし、そのなかで試合に絡んでくることは充分に考えられることです。山田直輝、マルシオは2人とも以前はチームの力になれる選手でしたが、長期離脱があって、少しずつ調子を戻していますが、今の段階ではまだ本来の力というところまでは来ていないというのは事実であろうと思います。だからこそ私は彼らをサポートしていきたいという思いは強いです。
特に山田直輝はまだ若く、才能あるいい選手だと思います。しかし、この2年半でほぼ2年間くらいケガをしてプレーできていません。長い期間プレーをしていなかった分、戻ってくるのも時間がかかると思います。我々は今日、4−0で勝利しましたが、仮に失点して、4−3で勝ったとしても「勝ったけど」と言われがちなのが浦和です。そういうなかでケガをしていた選手、長期間いなかった選手を起用していくというのは簡単な話ではありません。クラブを取り巻く環境は少し特殊だと感じることがあります。浦和がレアル マドリーと練習試合をして、2−2で引き分けてもブーイングされるのではないかと、それはちょっと大げさですけど、それくらい我々の環境は特殊です。プレッシャーというものが非常にあるクラブだと思います。それは我々の宿命かもしれません」

以上
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