J1再開後の両チームは対照的と言っていい。リーグ前半戦3位(暫定)で終えた神戸は、中断期にケガ人が復帰するなどいい準備を経て再開を迎えた。だが、再開初戦のホーム鳥栖戦ではゲームを支配しながらゴールを決めることができず、逆にカウンター1発で敗戦。中3日で行われたアウェイ横浜FM戦でも再三のチャンスをものにできずに勝機を逃した。内容は悪くない。が、なかなか結果に結びつかずに順位も6位(勝点25)に後退。目標の勝点55以上に向け、やや足踏み状態が続いている。
一方のG大阪は、再開後初戦のホーム甲府戦を2−0で勝利すると、次節のホーム清水戦でも4−0で快勝し、2試合連続の完封勝利。順位も11位(勝点21)に浮上し、強いG大阪が戻ってきた印象だ。
G大阪が上昇気流に乗るきっかけとなったのが、宇佐美貴史の復帰だ。前線でのキープ力、ドリブル、パス、シュートなどどれを取ってもクオリティが高く、相手の脅威となっている。特にゴール前での崩しのアイデアは、彼の真骨頂と言っていい。神戸・安達亮監督も「(宇佐美は)個人的には誰よりも世界で活躍できるポテンシャルを持った日本人選手だと思っている」と賛辞と警戒を寄せている。
加えて、7月1日からG大阪の一員となったFWパトリックが、ほとんどチームと合わせる時間が無かったにも関わらず、前節の清水戦で加入後初ゴールを決めた。まだまだ連携不足の部分もあるが、“救世主”を予感させる働きを見せたのは大きい。ここ2試合を無失点で勝利している守備の安定も見逃せないが、やはりG大阪の攻撃力が増した点が好調の理由と言えるだろう。
神戸のホームゲームでの対戦成績は、過去3試合でG大阪が2勝1分0敗と勝ち越している。相性ではG大阪が有利というデータも出ているが、宇佐美貴史と同年代の神戸・小川慶治朗はこう話す。「関西のクラブではG大阪の方が過去の成績でも知名度でもまだ上にいる。昨季のJ2でも最終的にG大阪が1位、神戸が2位でしたし。でも、苦手意識は無いので、そういうものをこの関西ダービーでひっくり返したい」。
ケガから復帰し、再開後に攻撃のアクセントを付けているシンプリシオは「(G大阪は)素晴らしいチームですし、調子も上がってきている。その中で我々としてはホームで戦える。神戸サポーターに勝つ姿を見せたい」と、この一戦への意気込みを見せる。
神戸が勝利するポイントは、乱暴に言えば大きく2つある。一つは、当たり前だがチャンスをきっちり決め切ること。そして失点を減らすことだ。神戸・森岡亮太はこう言う。
「(横浜FM戦では)先制した後にすぐ失点しましたけど、そこで取られるのがダメというよりは、まぁダメなんですけど、それより試合全体を通して相手にシュートまで持っていかれる回数を減らしていかないといけないのかなと。特にG大阪に対しては、先に点数を取られると全体的に余裕を持ってプレーされるので注意したい」
再開後2試合の得点は、神戸が1点、G大阪が6点。対戦相手が違えば、ホーム・アウェイの数も異なるので単純な比較はできない。だが、この数字を見る限り、G大阪の得点力をいかに神戸が抑えるかも、一つの見どころになりそうだ。
以上
2014.07.26 Reported by 白井邦彦
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