F東京が1-0で新潟に競り勝った。前半17分、武藤嘉紀のゴールで先制すると、しぶとい守備でリードを守り切った。新潟は12本のシュートを放ちながら、2試合連続のスコアレス。今季初の連敗を喫した。
チームメートにもみくちゃにされながら、F東京の武藤は喜びに浸った。前半17分、河野広貴がドリブルで左サイドに持ち込んでクロス。「河野さんがサイドからいいボールを上げてくれたので、入って行くだけだった」。相手DF2人に挟まれながらも中央に走り込み、右足で合わせる。「当たったのは足の裏。あれしかなかった」。泥臭く奪った1点がチームを勝利に導いた。
前節の鹿島戦は決定的な場面を逃していた。チームも終盤に追い付かれて1-1の引き分け。「チームに迷惑をかけてしまった。今日は絶対に得点しようと思っていた」。得点シーンは敵陣に入り、クリアボールをしぶとくつないで訪れたチャンスだった。悔しさをバネにして臨んだ試合、集中力は高まっていた。「ゴール前に飛び込んで得点できたことでバリエーションが増えたと思う。自分のゴールで勝てたことは自信になった」。チームの勝利は、個人的にも大きな意味のあるものになった。
F東京のマッシモ フィッカデンティ監督は「相手にスペース、時間を簡単に与えずに、決定的なチャンスを作らせない素晴らしい試合ができた」と選手たちを絶賛した。
シュートは6本。その中でビッグチャンスをきっちりとものにした。中盤からのパスに前線が反応し、連動して攻撃する。エドゥーがポストプレーでたびたび起点になり、リズムを作った。守備は最終ラインとワンボランチの高橋秀人がゴール前を固める。新潟のクロス、ミドルシュートをブロック、そこからカウンターに持ち込んだ。少ないチャンスを決めて、しっかりと守り切る。結果と内容が伴った勝点3だった。
対照的に、新潟は不完全燃焼だった。試合後のサポーターのブーイングがそれを物語っていた。放ったシュートは相手の倍の12本。それでもゴールを割ることができなかった。
相手ゴール前でボールを回し、勝負を仕掛ける態勢は何度も作った。だが、ラストパスのタイミングが合わず、大事なところでボールを失う。そこからカウンターに持ち込まれるシーンも多かった。
何より、大事な場面で今季のテーマでもある裏を狙う形を、効果的に作り出すことができなかった。ゴール前でボールをキープしながら、そこからスペースを突くことができず、相手が守備を固める中央にクロスを入れて跳ね返された。
「個人個人の判断がよくなかった。距離感も思ったより近くなかった」。3本のシュートが不発に終わった岡本英也は言う。裏を狙う、有効なスペースを探すことは練習から積み重ねてきた戦い方。やることが分かっていながら、試合で発揮できなかったことにチーム全体がもどかしさを感じていた。
新潟の連敗は今季初。順位も10位に後退した。田中亜土夢は「ゴール前でのアイデアが足りなかった。単純にクロスを入れたり、シュートを狙うだけでなく、崩すアイデアが必要」。そして「練習してきたことが出せなかった。それが悔しい」と険しい表情で言った。
目指す戦い方、やるべきプレー。それを発揮できたかどうかが、勝敗に明白に直結した一戦だった。
以上
2014.07.24 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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