●ラモス瑠偉監督（岐阜）：
Q：熊本で印象に残った選手は？
「チーム全体で皆90分走れるし、ファウルがちょっと多いなと思ったけど。頭がいいのは10番（養父）がね、うまいなと思ったし、センターバックの４番（園田）もなかなかのものだなと、すいません、ちょっと名前が出て来ないけど。なんでこのチームが勝てないかなと思ったくらいに、結構印象的ですね。苦しい試合だった。3-0の結果じゃないと思いますけどね。１点差の勝負だったんじゃないかと思いますけどね。３点取れたのはたまたまです」

Q:前節から大きく先発を変えて若い選手を起用しました。この狙いを教えてください。
「もうすぐ夏場で、うちの選手はベテランが多くて、そろそろ若い選手をね、チャンスを与えてあげたいし育てていかないといけない。練習で厳しくやってるけどなかなか出番が少なくて。ホントに、ジュビロ戦の後に思いきり変えようかなと思ったけど、もう１回あのメンバーでちょっと戦ってみたいなと思った。そろそろ夏も来るし、いい時期だったんじゃないかなと。ベテランが別メニューでやって、今回の熊本戦と天皇杯、若手で行こうかなと。経験を与えたいだけです。いろんなアドバイスをしても体で感じていかないと、今日の試合もね、何人か倒れるんじゃないかなと、フィジカルが足りないんじゃないかなと思っていたけど、足が止まらなかったことだけでも次につながるんじゃないかなと。強い気持ちでこれからの夏は戦っていかないといけないよね。狙いはそこだった」

Q:後半から３バックにしたのは？
「何でもタダで教えるもんじゃないよ（笑）。相手のチームのこともあるししゃべりたくないけど。まぁ、相手のトップ３人のプレッシャーにけっこうやられてたから、なかなか後ろからつなぐことができなくて、3-5-2にしたらサイドの選手が結構空くんじゃないかと思って。あとはたぶん向こうがパワープレーで来るんじゃないかなと、そこに１人リベロを入れて余らせた方がいいのかなと思って、狙いはそこだけだったんですよね」

Q:後半は自陣に引き込んでから、カウンターの形で２点目、３点目を取りましたがこれは狙い通りでしょうか？
「そうですね、ロングボールでやられてたんですよね。マンツーマンのケースが多かったし。真ん中に誰もいなくなって、これはちょっとリスクがあるなと思って、１回引いて。中盤から攻撃に出たいなと思っていたけど、水野とヘニキからいいボールが出なくて苦しんでたから、前に行ってもすぐ帰ってくるし。収まるために高地をボランチに持っていって、そこからサイドに、できるだけ早く攻撃のスイッチを入れるとか、そういう狙いだったんだけどたまたま当たっただけですよ、うん」

Q:遠藤選手は札幌戦でも取って２試合連発です。前半からプレッシャーを与えていて、１点目も遠藤選手の動きからでした。それも狙い通りですか？
「狙い通りですよ、だから90分やらせた。最近は前線からのプレッシャーがウチはあまりないから、ナザリトのプレッシャーがないし、難波が１人だけじゃちょっと物足りないなと思って、それで若い比嘉と難波と遠藤で早いプレッシャーをかけたかった。そこは今日の遠藤は評価が高いなと思ってます。点取っただけじゃなくて、相手に対して速いプレッシャーをかけた。結局１点目も彼のプレッシャーのおかげでGKのミスキックを誘って、それを（高地）系治が奪ってということだったから、非常に良かったです。若手だけでどうやって勝てばいいかっていう勝ち方を皆知らないし、そういうのをね、少しずつ体で覚えて欲しいなと。ただ、十分よくやったんじゃないかな。これからもっと伸びるんじゃないかと思います。もう１点ぐらい取ってもおかしくなかった。でも僕は満足です。3-0で勝ったことじゃなくて、彼らの動きを見て、堂々とやってくれたということがね。今日の試合前のミーティングも、難しい試合になるぞと。今熊本さんは２連敗してるけど、悪い試合してるわけじゃないよと。ホント、その通りだった。２点目と３点目は、向こうが１点取りにいかないといけないから、それですごいチャンスが出てきただけですよ。いつも言ってるのは、1-0で負けるのは僕、嫌い。だから相手の監督を見て、積極的に攻撃に出たというのはすごいなと思う。それはやっぱりリスクはありますよ。ま、4-0、5-0というのはないにしても、それでも0-3から取りに行くというのは次に必ずつながるんだと思います。１点取られて、仕掛けたりすることもしないで守れないと、難しいよ。積極的にやっていかないと。だから３点取れたことより、自分たちのチームがね、３人ぐらいヘトヘトだったけど、見えてきたなと。まだまだだけどね。彼らを今年はできるだけ鍛えて、来年、チームに貢献できるような選手になってくれれば」

Q:前節の札幌戦の後半で手応えを感じて、今日の試合、監督の中ではぶれずにやってきたことがハマってきたという感じですか？
「僕はブレないよ。若い選手にチャンスを与えて、あんな難しい試合で２−２になった後で、ベテランの運び方が何にも動けなくて、それが自分の中で腹立っただけで。だったら若い選手で行こうと。そしてベテランにも火をつけて欲しいですね。今ウチのチームは温過ぎる。だから、前節ああいうことができたから、今日も清本、水野、良かったんじゃないかな。久しぶりに関田も戻ってきたし」

Q:相手も良く走っていたということですが、今日の試合の一番のポイントは？
「わし。俺です。戦術変えたのがハマっただけです」

以上