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【J2:第20節 湘南 vs 北九州】曹貴裁監督(湘南)記者会見コメント(14.06.28)

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●曹貴裁監督(湘南):

「おつかれさまでした。久しぶりのナイトゲームで、天候が良ければと思っていたんですけど、あいにくの雨でお客さまがどうかなと思ったんですけど、本当にウォーミングアップのときから声量がいつもどおりというか、すごい我々の選手を後押ししてくれる雰囲気があったので、それが前半のパフォーマンスにつながったかなと思っています。
北九州のやり方は、もう何試合か見て織り込み済みだったんですけど、今週はあえて頭からずっと、ディフェンスラインとMFの間に起点を作って、そこでドリブル、ワンタッチ、最後クロスも揃ったところに上げるんじゃなくて、さらに切れ込んでという話をしていました。2点とも本当に珍しく(笑)、自分が狙っていたような形で点が取れたので、ちょっとびっくりしちゃったんですけど。本当に珍しく取れたなと思ったが、ただ2点いい形で取ったことで、後半は3点目を取りに行こうとは思っていたんですけど、そこで呼吸が少し合わなくなってきて変な形のボールロストが増えて、1個2個多くなってサポートが遅れて、という場面がすごく多かった。サポートが遅れていたらやはりキープして時間を作らなければいけないが、そのあたりの判断もまだまだだなと思いました。新しく、今シーズン初めて先発でピッチに立った選手もいますし、そういったなかでは、チームの総力という意味では悪くはない試合だったかなと思います。試合前に、今日の試合はアライブオアデッドというか、生きるか死ぬかのどっちかしか内容はないと。要はアライブ、自分が出て生きている、生命力のあるような試合をすれば、我々の方に流れは来るけど、デッド、要は一人ひとりがいるのかいないのか分からないようなゲームになってしまうと相手のリズムだよという話をしました。前半に関してはしっかりアライブできたと思うし、後半もそのアライブ感は消えてはなかったと思うんですけど、もう少し攻撃にそういうところが出てくればさらに良かったかなと思います。
ゲームのポイントは何回も相手のCKが続いた、確か5〜6本続いたと思うんですけど、あのCKでやられなかったというのが、ひとつ勝負を分けたかなと思っています。僕たちは、他のチームもそうだと思うんですけど、セットプレーのディフェンスの練習はかなりやっています。俺はセットプレーのマークにつくのが無理だから攻撃に残っていたいという選手は意外に多いが、そういうのはチームの中でもう許されない雰囲気が練習を重ねるうちにあるので、今日も、ウェリントンがいない試合の中で高さの部分は少し不安があったんですが、全員が体を張ってゴールに鍵をかけた、これは秋元も含めてですけど、見ている人にとってはそんなこと当たり前だと言われるかもしれないですけど、監督としてはああいうところを凌げるようになったのは、ひとつ成長かなと思います。
次節は群馬とのアウェイの試合に行きますが、ファーストステージ最後ということで、勝って帰ってきたいと思っています。そのためには、今日出られなかった選手も含めて、明日の練習試合等、もう一度競争させて、良いチームにしなきゃいけないと思っているので、そのためにがんばります。最後に、今日先発でピッチに立った吉濱と岩尾は、去年もずっと言ってたんですけど、吉濱と岩尾という名前を、この世の中、サッカー関係者がたぶん10人いたら1人か2人しか知らなかったのが、今日は3人か4人ぐらいになったかなと思うので、彼ら2人の勇気あるプレーは監督としてすごく嬉しかったし、今日出られなかった選手、ベンチにいた選手、スタンドでケガ等で出られなかった選手も、彼らのプレーに励まされたんじゃないかなと思います。そういう意味ではよくやったと言ってあげたいです」

Q:永木選手は大事を取って休ませたのか?
「べつに大事を取ったわけではないです。一言でいうと、万全なコンディションではなかったということです」

Q:三竿選手が先発しなかったのは?
「それはゲームプランのなかで今日はカメ(亀川)が行って三竿が後で行った、ただそれだけで。三竿と永木がつねにレギュラーで出ているという話ではまったくないので。いいコンディションの選手がピッチに立って後に繋ぐことはずっとやってきたので、それ以上もそれ以下もないです」

Q:湘南だけ引き分けがないが。
「なんでですかね。でも2年間引き分けられなかった試合も多かったので。ただ、プロセスをしっかり踏んでいくことが勝ちに繋がるということは去年負けたあとでもずっと言ってたので、負けたからといって全部が悪いわけじゃないし、勝ったからといって全部が良いわけじゃないという基準は僕なりに選手に落としてきている。それが結果勝ちに繋がってるだけで。もしかしたら負けてるかもしれないし引き分けだったかもしれない。それは何をもって差がどうだということはあるが、勝ってるから一概に強くなったとは全然思ってないし、逆にそういう自分たちが去年まで体験してきた引き分けの悔しさとか負けたときの自分たちの足りなさが選手の心に沁みてる時間が長くて、それが選手の脳裏に残っているということが勝ちに繋がってるところかなとは思います。ただ、勝ったからいまチームがいいとか勝ったから今年強いとかそういう話ではまったくなくて、勝負というのは勝ち負け引き分けの3つしかないので、今たまたま勝ちが多いが、もしかしたら負けが続くかもしれないですし、でもやってることや言ってること、大事にすることは絶対に変えてはいけないと思っているので、勝っているからこそ僕もそういうことを言ってるし選手もそれを理解しながらやってるのかなという感じはします。ただ満足は出来ないですね、当たり前ですけど」

Q:今日の3トップの組み合わせはどのあたりから選んだのか?
「練習ですね。練習と普段の顔つき、やること、すべてですね。要はあの3人が同じピッチに立ったときにどういうハーモニーを醸し出せるかを今週ずっと試したときに、この相手に対していちばんいいなと思ったかたちを素直に使っただけです。練習とそれに伴う彼らの行動とか雰囲気とかチームに対する忠誠心とか、そういうのを僕なりの尺度で、数字には表せないですが、チームの最大値を引き出せるのはその3人だったということです。今度もそうなるかもしれないし、ならないかもしれないです」

Q:そのなかで生まれた先制点については?
「あれはほんとに、今日のメンバーの醸し出せる、表現できるいちばんいい形だったと思います。それは選手がそれぞれ自分たちの特長をお互いに理解し合ってそういうふうに崩すんだということを強気にやってくれたことが僕はすごくうれしいし、そういうことを選手たちが、誰と誰が組み合わさったらこうなるんだということを選手たち自身で感じてプレーすることがやはり強いチームだと思うので。いちいち監督の顔色を窺って、いま行くのか行かないのかが前提にあるチームはどこか限界があると思っている。それを僕も今年ずっと選手たちに伝えてきたので、今日のあの3枚とチームが醸し出すボールの動かし方は、北九州という粘り強い相手に対しても非常に勇敢にやってくれたと思います」

以上
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