●三浦泰年監督（東京Ｖ）：

「前半の立ち上がりから最後のアディショナルタイム、そして試合が終わるまでタフな試合だったと思います。お互いが最後まで点を取りに行く展開になりましたし、そういう意味では興奮する試合だったと思います。そういう中でスコアレスな訳で得点を見せることができなかったのは、サッカーの魅力を伝えるということでは悔しいことではあるんですが、スコアレスの中にも内容というか中身があると思います。特に我々にとってはDFの粘り強い守備というか、身長とか駆け引きの中での経験、高い選手がいる横浜FCのFW陣をしっかり0で抑えたのは今後に繋がっていくのではないかと思いますし、お互いにとって大事な一戦である中でも、この勝点1、スコアレスだった中から次に繋げられる内容はあったんじゃないかと思います。特に、守備という部分では、アウェイで、芝がスリッピーで何が起きるかわからない環境の中で、守備陣だけではなく前線からも含め、守備の意識に関しては次に繋げていける、またシーズンを通してこれがスタンダードになるようにしていければと思います。
当然、そうなると攻撃のところで課題というものを周りは感じると思いますが、ゴールに向かう過程であったり、ペナルティエリアに侵入していく自分たちの間というか、リズムが前節の栃木戦から少しずつ出ているのかなと思います。ネットを揺らさないと評価されないものである中で、もう少しでつかめるものが出てきていると思います。ただ、実際には点を取れていないわけですから、この辺はチームとしても当然ですが、若い選手が多い中で個としてもペナルティエリアの中でどう冷静に前を開けてシュートを打てるかということ、瞬間での判断やボールの置き所を会得していく必要があると思います。
ただ、アグレッシブに奪ったボールをゴールに向かって持って行く、相手の嫌なところに持って行く、最後の10分ぐらいは非常にコレクティブであり、アグレッシブである、そういう攻撃ができていたと思いますし、できれば点に繋げていきたかった。
今日の試合のテーマとしては、強気というか、自分たちの良さを出していくために強気というのがテーマであったので、その点ではできているところがあったと思います」

Q：常日頃から状況に応じた対応ということを述べていますが、横浜FCが3バックにしたことへの対応についてどう評価しますか？
「3バックになったことによって、外から修正する部分は大きな声で伝えても伝わらないだけではなくて、大きく変更させる部分はうちにとってはなかったと思います。ただ、両ワイドに左右張るわけですからサイドハーフが戻る場所だったり、サイドハーフが逆サイドにボールがあるときの首の振り、また同サイドであっても後ろに吸収される、そういうところは伝えなくても本人たちが判断できていたと思うので、あまり大きな声では中には伝えませんでした。そういう中で、サイドから中にクロスというのは何本かありましたが、中で井林とか中に絞って、（安在）和樹、田村直也がクロスに対してしっかりと相手に自由を与えていなかったですし、跳ね返すシーンが多かったと見えました。守備という部分で、横浜FCは確か3-3-2-2に動かしてきたと思います、松下アンカーで。そこで奪ったボールを効果的にゴールに持って行けたのは逆に若い選手が、残り10分ぐらい、非常に評価できる部分だと思います。
強気ということを掲げる中で、もう少し早くやったら、もう少しその時間帯が長くなって、点を取りきれるまで行ったのかなと。その辺は選手が若いだけに未知ではあるんですが、今日の試合の展開の中でできる大きなチャレンジをしたと思います」

Q：後半開始に平本選手がピッチには入れませんでしたが理由は？
「本人に聞いてほしいですが、すね当てをしていなくて、すね当てを取りに戻ったのが真相です。あなたから（本人に注意を）言っておいてください。私のマネージメント不足であるのか、大きな傷にはならなかったですが、軽率な部分だと思います。ただ、選手というのはそういうミスを犯すと（逆に）集中するので、そこは彼は非常に集中していたなと。プレーの部分では、代える直前まで、非常にハードワーク、集中した動きをしていました。この辺は私から言おうと思います」

以上