●影山雅永監督（岡山）：
「雨も降ってスリッピーなピッチでした。その中で想像はしていましたが、想像以上のタフなゲームになったという印象です。このような雨の中でも８３００人というたくさんの人に集まってもらったので、どうにかボールをゴールにねじ込んで、勝点３を取りたかったんですけど、今日の横浜は素晴らしかったですね。今の順位がふさわしくないということを彼ら自身も証明したかったでしょうし、実績も経験も豊富な、勝負にこだわる気持ちをピッチの上で存分に出した、そういったパフォーマンスだったのではないかと思いました。ピッチ上にバトルがどこかしこでも起こった試合でしたが、我々も対応しながら特に自陣ゴール前では集中力を切らさずに失点を０で押さえた。そこから何とか自分たちで運んで得点を取りたかったですけど、双方にタフなゲームを９０分間戦い切った。０−０はフェアなゲームかなと思います。こういったタフなゲームも続きます、彼ら実績も経験もあるチームがタフなゲームをしてきたということは、我々はもっと自分たちの力を出さないと勝点３は取れないということですからね。次も京都戦、非常に強力な選手が揃っていますが、チームとして上回れるようにしっかりと準備して行きたいと思っています」

Q:GKを真子選手から椎名選手に替えた理由と、デビュー戦の感想をお願いします。
「素晴らしかったですね。他のポジションと一緒で、コンディションのいい選手を使うことは変わりません。彼はＪのデビュー戦なんですね。在籍は僕と同じなので６年目なんですが、GKは本当に特殊なポジションで、今トップチームに３人いるんですが、ファースト、セカンド、サードといやがおうにも分かれてしまう。そんな中、２番になったり３番になったりを繰り返しながら６年間、Ｊリーグには出ていないんです。ただ彼は１日たりとも手を抜いていない。だからこういった時に出ても、すぐに力を出せる。我々のGKコーチやアシスタントコーチが一人ひとりに対するケアを怠らずにやってくれていますから、誰が出ても今日の椎名のようにいいパフォーマンスをしてくれるんじゃないかなと思っています。思い切ってやってくれた、彼の良さが非常に数多く出たゲームだったと思います」
Q：交代選手３人の狙いについて。
「数は少なかったんですが、いくつか、もうちょっとというプレーまではいけたと思います。スリッピーなピッチ、それから後半、セットプレーを数多く握られまして松本とやってるような錯覚に陥ったんですが、そこから何とかスピードとパワーを持って相手を押し込みたいというところで、押谷、染矢と。押谷のシュートは、得意な形だったので本人は相当悔しがってると思いますが、彼ららしさというものは出してくれたんじゃないかと思います。後は身体の強さを持って、落としたところにねじ込むところまで行けるのかなと思ったんですが、久保裕一にはもうちょっと時間をあげるべきだったかなと思います。彼ら自身も思っているでしょうが、次の試合に期待したいと思います」

Q：なかなか得点チャンスは作れなかったが、守備では、けが人が多くGKが替わったことを考えると評価出来るのでは。
「あれだけセットプレーの数が多いと、バウンドして、どこに来るか予測の難しいシチュエーションで、全員が集中力をきらさず、セカンドボールに対して反応してくれたと思っています。一歩上我々の時間がありましたので前半にも後半にもある程度ありましたから、もうひとつアイデアや工夫を出して、もう一人入りきる、そういったところで何とか決定的チャンスを作り出すところまで、精度とアイデアを盛り込んでいける試合を作りたいと思います」

Q：１１戦負けなし。去年の開幕からの記録に並んだ。
「開幕から難しい試合が続きましたので、そこから較べればちょっとずつ上がっているかなと思います。ただ選手に聞いてもらえれば同じことを言うと思いますが、１０戦負けなし、１１戦とかはあまり意識していないんです。なぜかというと、もっとこう出来るのに、まだ出来ていない、という思いだと思うんですよ。特に攻撃面で。よくやっているなんていう思いは誰もいないですしね。それはある意味すごくいいことで、自分自身に目を向けて、結果ではなく、そこまでの過程ですよね。自分たちはトレーニングでどこまで高められたのか、それをピッチでどこまで表現できたのか。そこに主眼を置いている、こういう状態は、健全なチームの状態だと思いますので、日々のトレーニングをこうした状態で過ごせるように目を配っていきたいと思います」

以上