4試合ぶりの勝利を手にした第18節・富山戦、水戸にうれしい4つの「初」が生まれました。
この試合で2得点を決めてチームに勝利をもたらした吉田眞紀人には2つの「初」がありました。プロ入り後初めて1試合2得点を決めたのです。「常に結果にこだわってプレーしている」と語る吉田にとって、大きな自信になったことは間違いありません。
ただ、「得点よりもうれしい」と語った「初」がありました。 それはプロ入り後初のフル出場を果たしたことです。「自分の課題はスタミナ」と自ら語るように、体力面に課題を抱えています。それゆえ、これまでなかなか先発出場を果たすことができず、先発した試合も途中交代させられてきました。
ただ、そういう自分を変えようと努力してきました。「徐々に変わりつつある手応えを感じていた」と吉田は語ります。その結果、90分間走り続けることができたのです。「体力はまだまだ。今日は3点リードした展開も関係があったと思います。もっと厳しい試合でしっかり走り切れるようにならないといけない。これからさらに体力をつけていけば、もっといいプレーができると思っています」と力強く語った吉田。進化し続ける彼の今後に期待しましょう。
そして、3つ目の「初」は広瀬陸斗。70分に見事なクロスで吉田のゴールをアシスト。これがプロ入り後初のアシストとなったのです。高校卒ルーキーながらも右サイドバックとして開幕戦からすでに14試合出場している広瀬。試合を重ねるごとに安定したプレーを見せられるようになってきたものの、攻撃力を売りとする彼にとってゴールに直結するプレーができていないことに満足することができないでいました。日ごろの練習からクロスやシュートを重点的に練習してきました。その結果がついに出たのです。「これからもっと得点に絡んでいきたい」とさらなる活躍に意欲を燃やしていました。
4つ目の「初」は白井永地。彼は広瀬とともに高校卒ルーキーとしてチームに加入しました。開幕から試合に出続ける広瀬とは対照的に、白井にはなかなか出場機会が回ってきませんでした。しかし、それでも日々のトレーニングで努力をしてきました。筋力トレーニングも怠らず、練習試合や紅白戦では不慣れなセンターバックで起用されても前向きにとらえ、ガムシャラにプレーし続けてきました。そんな白井に対して、柱谷哲二監督は「永地はすごくよくなっている。そのうち出てくるよ」と成長ぶりを高く評価していました。
そして、第18節・富山戦、3点リードの展開で白井に出場機会が回ってきたのです。鋭いドリブル突破からチャンスを作るなど、短い時間ながらも持ち味を発揮。今後に期待を感じさせてくれるプレーを見せてくれました。
ただ、本人は「もっと貪欲にプレーしないといけない」と納得していない表情を見せ、「今日は試合に出させてもらった感じなので、次は自分の力で試合に出たい」と力を込めました。
若い選手の成長はチームが強くなるために必要不可欠。これからさらに「初」を増やしていくことが彼らの可能性を広げることとなり、同時にチームの飛躍にも繋がります。彼らの今後に大いに期待したいと思います。
以上
2014.06.17 Reported by 佐藤拓也
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