●反町康治監督(松本):
「残念な結果になってしまいました。富山戦に敗れてから奮起したように、この悔しさをしっかり糧としてもう一度チームとして大きく踏み出したいという気持ちでいます。一瞬の隙を突かれたような形でしたがそれがサッカーですし、逆に我々はその隙を突くことができなかった。決定機はたくさんありましたが、向こうの体を張ったディフェンスというか1点リードしているがためのディフェンスという感じでした。そうした気迫や気持ちに我々があったのかはもう一度検証したいと思います。当然サッカーには勝ち、負け、引き分けがあり、その3つのうちの1つが来たわけです。繰り返しますが、これをどう生かしていくかということですね。それに尽きると思います。全力を尽くして点を取りにいく姿勢も出しましたが、それが叶わなかったというゲームだったと思います」
Q:北九州は点を取った後、リトリートしてきました。それを崩しきれなかった印象があります。
「点を取っても取らなくても、リトリートするのは北九州の特徴です。それをどう崩すかを今週やってきました。全体的にバイタルエリアを使うところは前半も上手くいっていたんですが、ボールがサイドに行ったときにトレーニングでやってきた崩し方が少しできていなかったので、ハーフタイムでは話をしました。最後の20分はパワープレーみたいになったので、少しオープンプレーという意味では違いましたけど、途中で(ユン)ソンヨルが抜け出してペナルティエリアの外から入っていくようなプレーを前半から多くしないといけなかったかなと思います。ボランチ1人は今日はかなり飛び出していかないと崩すことはできない。特にサイドにボールを入れたときですね。その回数が足りなくて、向こうのCB2人が非常に楽に試合をできたのかも知れないですね。『急がば回れ』という言葉があります。我々は『急がば急げ』でやっているチームですが、今日のようなリトリートしてくるチームには少し回らないといけないところもあるということだと思います」
Q:いい位置からのセットプレーもあったと思うが、得点に繋がらなかった。
「向こうの1番目と2番目。前田(和哉)と渡邉(将基)のWストッパーはそこそこ高さもあって跳ね返す力も強い。3番目と4番目あたりから向こうはガクンと落ちますが、結局そこで相手を外す力が多少なかった。あと、今日はあまりいいボールがなかったかも知れないですね。ちょっとしたズレかも知れないですけど、それは少し改善しないといけないのかなと思います」
Q:大久保裕樹選手が初先発になりました。あと、失点場面についてお願いします。
「先にも言ったように、8人が引いて2人が残るのが向こうのゲームプランです。当然理解していて人数も揃っているが、その大久保の前の前のプレーからリズムがおかしかった。自分たちのボールを変な形で渡してしまって、最初のパスもまた変な形で行って、次のボールを結局犬飼(智也)との入れ違いになって、処理するのが悪かったということですよね。これは別に大久保が全部責任を負うわけではないし、起用した私の責任でもありますから。チームの責任でもあるし。だからといって、その後でチームとしてやることをボケないためにももう一度整理してやらないといけないでしょうね。多々良(敦斗)は足の状態があまり良くなくて、彼は状態がよくないとネガティブなプレーが増えてくるので、ポジティブなプレーをする選手を採用するのが私の仕事ですから、そうやったということです」
Q:6月はなかなか勝てない鬼門の月という印象があるが?
「我々のチームだけでなく、5月の連戦のつけは他のチームにも少しあります。怪我であるとか。今日のデーゲームなど点差的にも大きく動いた試合が多いですよね。特に暑さもあって、後半40分過ぎから点の入っている試合が多いですから。そういう意味ではつけというか、どのチームにもあります。そのなかでやりくりするのが私の仕事でもあるので、何とか立て直さないといけない。6月どうこうではなく全ての試合に勝ちに行くのは当然ですし、その時その時でベストのメンバーを起用するのが仕事です。今日、山本(大貴)はホーム初試合ですがかなりフィットしてやれることを証明してくれました。その意味で前の方は計算が立ちましたし、今日は珍しく前を2トップにしてオランダモードをやりました。(船山)貴之はスナイデルになれなかったですけど(苦笑)。相手がリトリートしているのでボランチの前でボールを回してもしょうがない。後ろに2人置いた方がいいと決断してやったんですが、それもよく理解してやってくれたと思っています」
Q:今日、磐田がデーゲームで勝ちましたが、知っていましたか?
「情報社会ですから分かっていると思いますが、今の段階で磐田の結果はどうでもいいです。今日の私たちの相手は北九州ですから。貴方方が邪念を持っているから、そういう雰囲気になっちゃうんですよ(苦笑)」
以上
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