●反町康治監督（松本）：
「初めてのナイトゲームでしたが、我々を声援する声が絶え間なく聴こえて、非常に力強いサポーターだと改めて感じました。チームを代表して感謝致します。苦しい時も応援してくれていますし、この気持ちを汲んでこれからも仕事をしていきたいと思います。
多分向こうの監督さんは、試合時間うんぬんと言うと思いますが、僕は『すぐに立ち上がれ』という話を常にしています。塩沢は重症です。多分半年はできないでしょう。（岩間）雄大を替えたのも１５ラウンド戦ったボクサーのような顔でボールが見えない状況だから替えたということです。意図的に時間を費やしているわけではありません。だから、アディショナルタイムが６分あって、磐田さんも点を取れたわけですからね。今のサッカーは時間をスライドしてやるので理由にはなりません。
最後の１５分、磐田は目が覚めたということですね。サッカーに対して真摯に取り組んだと。それまでは我々を舐めてやっていたので、その対価として我々が勝利したわけです。人間というのは尻に火がついていないとやらない。我々は常に火が着いている状況でやっています。レギュラーが固定していると言われますが、火を付けています。それだけは間違いないです。最後まで粘り強くこういう試合をものにできていることを僕はうれしく思っています。それだけです。ボールコントロール見たってトラップ見たって雲泥の差がありますよ。でもサッカーの試合はそれだけじゃない。それを証明できてうれしく思います。ただ試合はまだまだ続きますし、次から調子の良いチームが相手になるので、より引き締めてやらないといけないなと強く感じています」

Q：いつも以上に球際の強さなど闘志を感じたが？
「スイッチを入れるところがあるんですけども、分析通りだったんですけど、ボランチがボールを持ってくれるんですよ。そこで向こうの動き出しとノッキングするんですよ。そこで奪いに行けばいいんですよ、単純な話。そこで向こうもスピードダウンしてくれるんで、我々は助かりましたよね。そこは狙い目で、さらに松井が入るともっと狙い目だと。だから出てほしかったんですよ。ペク ソンドンも嫌だったです。阿部吉朗も最後までベンチに置いていましたが、我々にとっては良かったです。それだけです。だから、こういう相手に淡白なディフェンスをやったらやられますよ。しつこく四方八方からプレッシャーに行くしかないんです。それを９０分できる力がついてきました。今日は逆に昼間のゲームの方が良かったと思います。なぜなら年齢が高いから。ただ、ナイトゲームでほとんど足が止まることなく最後までプレッシャーを続けることができた。普段からの賜物だと思っています。今日はアミスコという数値を取りましたが、恐らく１３キロ以上走っているでしょうね。楽しみにしていますが、次の試合（水戸戦）もやらないと。（吉田）眞紀人に点を取られないように（笑）」

Q：2点目のロングスローの場面については？
「詳細はちょっとコメントできないです。ただ向こうは、ポポを残していましたが、ほとんどのチームが全員戻ってきて、CKと同じような対応をしていますよね。そうすると我々はその上を行かないといけないということです。ロングスローだけでなく、セットプレー、オープンプレー全てです。その点に関しては、相手チームの監督さんよりも努力しているつもりです。
ちなみにシャムスカについては友好関係を続けていまして、五輪の時もよく大分に行って、西川や森重の情報など意見交換しています。カルロスフィジカルコーチも湘南時代に一緒にやっていてJ1昇格を果たしています。そういう人達と戦えることをうれしく思っています。このことは強調しておいてください」

Q:塩沢勝吾選手の状況は？
「それはまだ何とも言えないですね。次の試合出るかもしれませんよ（笑）。ただ、足をつったくらいではあいつはやりますよ。飯田はちょっとよく分からないです。ただ、どうでしょう。来週もやると思います（笑）」

Q:飯田真輝選手の状況をもう少し。
「あだっちぃーから花束を貰いましたからね。いいところを見せないといけないでしょう（笑）。向こうもセットプレーで金園を入れてきましたからね。高さが足りないですから止むを得ないですよ。這いつくばってでもやらせようと思っていました」

Q:攻守に置ける課題と反省は？
「守備では前半からサイドにボールが出たときの真ん中の対応は、やはりちょっと問題があるかな。これは相手うんぬんではなくてチームの問題なんですけどね。ワンちゃんしかり多々良しかり飯田しかり、もうちょっとしっかりやらないといけないとは感じていますね。
攻撃では後半向こうボランチ１人にして、ある意味スペースはありましたよね。それだけに３点目を取って試合を楽にしたかったですね。そこはまだ力がないと思いますが、今日は満身創痍という言い方になりますが、死力を尽くした結果なので選手を誉めたいと思います」

Q:磐田と互角以上にやれたことは今後に繋がるのでは？
「互角以上かどうかは言えませんけども。向こうのシュートミスにも救われましたから。色々ありましたが、J1でも天下を取ったチームにホームのたくさんのお客さんの中で勝てたことは、我々にとって大きなページをめくったと思います。逆に言うと、ヤマハでこれだけやれれば本物ですね。まだまだ少しごまかしながらやっている部分もありますし、本当の力がついてきたかはこれからですね。２位浮上しなくて良かったんじゃないでしょうか。皆さんも『2位浮上』と一面に書きたかったところなんでしょうが、記事が小さくなってよかったんじゃないですか（笑）」

Q:この順位にいるということはモチベーションになっているのでは？
「上位にいることの充実感は間違いなくあると思います。それが2位か3位かはそれぞれなので何とも言えないですが、例えば我々が３位だったからこれだけお客さんが集まってくれたという部分はあると思うんですね。だから、上位にいることでモチベーションというのは僕が何も言わなくても上がっているし、それは非常にありがたいことです。それをどうゲームに落とし込んでいくかはこれからも考えていかないといけないと思っています。今日はそれよりも讃岐が勝ったことの方が素晴らしいと思います。（初勝利した讃岐の）北野におめでとうと言いたいです。まあ、我々は自分たちの道を突き進むしかないと思っています」

以上