●三浦泰年監督（東京Ｖ）：
「リーグが三分の一終了し、また１つスタートという試合の位置づけで、先に点を取りたいと言い続けている。そのプランが立ち上がりに点を取られたことで大きく崩れることになった。ただ、その分、攻撃的な自分たちを出さなければいけない。そういう意味では、じっくりと、十分時間がある中で、何点取るかというところだと思うのですが、後半17分の1点で引き分けという結果でした。ただ、最後まで諦めない姿勢というのは貫き通していたんじゃないかなと。３試合失点がない中で、先にとられるとどれだけ選手に影響があるか、少し心配な部分はあったのですが、それをしっかり跳ね返して、追いついた。まだ追いつくまででしたが、収穫もあったんじゃないかなと思います。その中での、サポーター、東京Ｖに携わる人たちの反応（試合後の拍手）には感謝しています。しかし、それに甘えることなく、次はもっと良いサッカーをやって、点がとれるチームになれるように努力していきたいなと思います」

Q：ニウド選手を初スタメンで起用しましたが、評価をお願いします。
「サッカーは一人でやるものではないと思いますので、周りとの関係、連動性が必要。そういう意味では、言葉も通じず、ハタチで海外への初めてのチャレンジという中で、公式戦ファーストゲームとしては、彼らしさは随所に出たと思いますし、今言ったように、彼の特長・特性が出たのもですが、周りとの関わりもまずまずだったのではないかなと思います。ボランチからオフェンシブMFというところが彼のブラジルでのポジションであるので、ボランチとばれば、まわりとのコミュニケーション、信頼関係が大事。ポテンシャル、潜在能力は感じつつも、どういうタイミングで使うかと考えた時に、周りとの関係をある程度構築していった中で、信頼関係がいろいろなところで構築されたところで使いたかった。彼のファーストゲームを失敗にはしたくなかった。そういう意味では、彼の良さが出る試合で終わって、彼にはおめでとうと伝えましたし、それにふさわしいプレーだったと思います。当然、細かい部分では修正しなければいけない点、もっと彼の良さがでる部分というのが今後のテーマになってくると思うのですが、今日はこういう形でスタートを切れたというのは、彼にとってはよかったのではないかと思います」

Q：サイドを支配し、クロスもよく上がり、中に人数もかけられていたと思いますが、あと一歩、得点にはいたらなかった。得点に結びつくためには、何が必要？
「もちろん１つではないと思います。いま、中に人数がかけられていたと言ってくださいましたが、数多く侵入すればいいのではなくて、クロスのタイミングの時にペナルティエリアの中にいる人が多すぎたりとか、最後のシーンだけではなく、まだ点が取れない状況の時でも、みんながゴールへ向かう、数多く入りすぎていたというシーンがあるのですが、それを考えると、それも１つ。ただ、それが修正できたからといって、数多く点が取れるようになるものではない。やはり、相手が嫌がるところに立って、フリーでもう少しシュートが打てる場所を作り上げることが、得点を生む方向につながるんじゃないかなと思います。ただ、それは１つ。今日、オフサイドにはなりましたが、横パスから、前線にワンタッチで出すパス。これがシュートで終わった、終わらなかった、オフサイドにかかったというふうに、バイタルのところから工夫や相手のタイミングを外す、フリーで打てるシーンをより作っていきたいと思っています。ただ、彼らには、厳しい言い方ですが、『最後のところは、個の力だと周りの人は言うのではないか』と、叱咤激励は彼らに伝えました。点は、最後のところで入るか入らないかは、個人のスキルであると思います。そういうところを含め、その個がより生かされるように、個の力で取るだけではなく、コレクティブにグループで相手の背後をついていって、フリーでシュートを打つ。そこに今度、個の力で入れるという決定力をつけていく。１人１人の自覚と、チームとしての積み重ねが必要になっていって、点がくる日がくると信じております」

以上