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【J1:第13節 川崎F vs 鹿島】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(14.05.10)

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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
「皆さん、こんにちは。質問をどうぞ」

Q:川崎の流動的な攻撃に対して、どのような対策を立てていたのでしょうか。
「1失点目はミドルシュートという形になりましたが、ただ、一番気にしなければならないのは大久保選手のところから、ボランチの背後。あそこのセカンドストライカーの位置に降りてきた時に、ボールを蹴られて前を向かれ仕掛けられると、苦しい状況になる。何度かそういう状況を与えてしまったところでは、非常に未熟な部分がチームとして多くありました。その他に注意をしなければならない選手も居ましたが、バイタルの扱い方の対応のところでサイドにボールが入った時。あるいは自陣に相手が入った時にボランチ1枚がセンターバックの前のスペース、バイタルを消すということを要求しているんですが、時にはボランチが2枚ともフラットならざるを得ない状況もある。その時にはCB1枚がその背後をケアしなければならい。あるいは出ていかなければいけない。勇敢にそのスペースに出ていかなければならない、というところがあるんですが、どうしてもまだ若いDF陣ですので、全ての要求が90分間持続できるかというと出来ないわけで、やむを得ない不注意だったり集中力が途切れてしまい、チームの約束事、個人の約束事を守れなくなるということがある。あるいはサッカーの基本的なセオリーがもれなく出来ないというのはやむを得ないのかなと。まだその代償というか、チームを再建するに当たっての代償はチーム全体で負担、あるいは責任は負う形にはなるかもしれませんが、少しずつですが進歩があればなと。特にフロンターレさんを相手にすれば攻撃のリスクマネージメントの徹底というもをしなければならない。そこで一瞬ボーっとしてしまって、攻めているところで失った瞬間に相手の攻撃の起点、カウンターの状況を与えてしまったという。またそこも未熟な部分であって、まだそれを再度指導していかなければならないのかなと思っています。
前半の方が我々のパフォーマンス的な部分では非常に良かったかなと思います。特にゴールに向かう意識に関しては、非常に前半は良かったと思いますし、相手に、フロンターレさんに比べてそういう意識は、良かったと思います。

後半は慌てずにパスを3本繋いだところではチャンスは作れていたんじゃないかと思います。と言いながら、ゴールを狙うためにはオープンな状況にならざるを得ないということはあるかもしれませんが、相手の能力という部分でも組織力の部分でも讃えなければならないと思います。試合の流れ、駆け引きでは十分な経験を積んでいる選手も居ますし、決定力とスピードを持つ選手、その能力の高い選手。視野の広さというものを持っている選手という部分で、彼らは出て行くというところでいかに効率よく相手ゴールにたどり着くのか、というところでは、結果としてはわかっていて、そのポジション取り、位置取りも素晴らしかったですし、それは未熟なディフェンスにとっては、その経験のところでは、わかっていたのではないかと思います。自分たちの個人の技術ミスは存在していましたが、それはやむを得ないというか、技術的な部分を含めて駆け引き、戦術的なポジショニングだったり、リスクマネージメントだったり、指導をしているところで、そういう状況になってしまうところもやむを得ない。そう考えるしか無いという事はあると思います」

Q:若い選手も多かったですが、選手の評価は?
「残念ながらスポーツ心理学が有効だという事はあるかもしれませんが、勝負の世界は3日後、4日後に試合があって、そんな泣いてる時間はないし、次の選択。やるかやらないかの選択しかないというのが、プロの世界では下を向いていても誰も助けてくれない。自分がやらなければ、自分が出場期間は減ってしまう。植田選手だけでなく、他の選手にも大勢、今日は伊東選手が21歳ながら高いパフォーマンスを見せてくれましたし、昌子選手も21歳ながら良いプレーを見せてくれました。ちょっと計算外だったのは、山本選手がケガをしてしまったというところ。今後検査しなければわからないところはありますが、ただ、そういったことが起きてしまったのは残念です。それで柴崎選手はまだ立ち上がりはまだ試合のリズムには入りきれてなかったですが、徐々に試合のリズムに入って、高いパフォーマンスを示して、小笠原選手はまた今日、プレーするんだという事を若い選手に良いお手本になったと思いますし、ただ、年齢とともに体力的な限界がありますが、今自分が示せるパフォーマンスを見せていると。
遠藤選手は先週半ばの方でちょっと休ませて、この試合のための準備を進めてもらい、だいぶ良いパフォーマンスを示してくれたんじゃないかと。
カイオ選手は高校から来て、プロでは攻撃だけでなく守備も出来なければいけない。規律はどこのチームに行こうと学ばなければならない。それをまだ見つけられていない、あるいは教えこんでいる段階であって、高校とプロというのは必要とされる運動量、上下動は全然違いますので、そういう部分で体力面ではまだまだ強化しなければなりません。
土居選手も毎回言っていますが、彼はまだ自分のポテンシャルがわかっていないと。もっとすごい選手、もっと能力の高い選手でありながら自分でまだストップを掛けていると。ただ、今日はだいぶそこを意識したのか、改善はすることは、前半出来たかなと。
ダヴィ選手は疲れるまでは大丈夫なんですが、どうしても疲れてくると繊細な動き、コントロールの部分が疎かになり、苦しくなる。

サッカーというのはすぐに次の試合があって、あとは指導している部分、クラブ、フロントも、サポーターもミスしたからと言って、その選手の人生にレッテルを貼って、ミスしかしないというレッテルではなくて、選手には自信を与えなければならない。ですから自分は次もしっかり使っていきますし、そこで彼らが自分で克服していかなければならない、というのがやらなければならない事です。

植田選手の場合は、彼に言い続けているんですが、ミスを恐れて顔を出さない。攻撃参加をしないだったりということは、自分の将来というか、自分の未来の妨げになる姿勢になる。常にやってみて、それでミスがあったら、こういうふうな事をやった時にミスになるから、常にこうやって見ようと。ただ、やらないでいると、いつになっても成長はない。ミスを恐れすぎて積極性が欠けると、自分自身が何もできなくなってしまう。だからその意識の改革が一皮向けなければならないところが彼がやらないといけないことだと思います」

以上
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