4月26日から始まった16日間で5試合を試合を消化する連戦の最終戦を、福岡はホーム・レベルファイブスタジアムで迎える。連戦中の成績は、ここまで1勝1分2敗。また、ホームゲームに限れば、第7節の長崎戦から3連敗中ということもあり、福岡にとっては絶対に勝たなければいけない試合だ。「勝ちきれない試合が続いているが、連戦最後の試合はホームゲーム。ただ勝つだけではなく、内容の伴った勝利を手にしなければならない」と厳しい表情で話すのは坂田大輔。前節の岡山戦は、福岡らしさを取り戻すきっかけを掴んだ試合だったが、それをはっきりとした形で表現することが求められている。
その岡山戦では、やや構えた姿勢でゲームを落ち着かせ、そこからのハイプレッシャーと、シンプルに、且つ、スピーディにゴールに迫るサッカーを見せた福岡だが、やはり目指すのは、高い位置からアグレッシブにボールに働きかけて、攻撃的なサッカーを表現することにある。
「J2でもアグレッシブで攻撃的なサッカーを展開しているチームもあるが、多くの場合、ディフェンシブに戦ってくる。しかし、お互いに守備的になってしまい、9人で守り合うようなサッカーは私は好まない。高い位置からプレスをかけて、アグレッシブに戦う姿を観客の皆さんは望んでいると思っている」(マリヤン・プシュニク監督)。
4月以降、自分たちの目指すサッカーを表現することができない試合か続いているが、そうした空気を攻撃的なサッカーで吹き飛ばす構えを見せている。
一方、迎える富山はここまで6得点(J2ワースト1位)、失点25(J2ワースト2位)で1勝2分9敗の21位。第10節にホームで松本を3−2で破って今シーズン初勝利を挙げ、浮上のきっかけを掴んだかと思われたが、その後は2連敗。苦しいシーズンが続いている。前節は北九州と互角の戦いを展開しながらも、後半33分、35分に立て続けに失点して敗戦。安間監督は「勝負の勘どころを分かっているチームと、分かっていないチームの差がでてしまった。こうやって体感したものを経験に変えていくには、最初の1秒から意識してプレーし、繰り返すしかない。そういった勘どころを選手個人として、チームとして感じられるようになれば結果は変わってくる。応援してくれる方々に応えられるようになる。目をそらさずに求めていきたい」と試合を振り返った。
数字の上では福岡の優位は動かない。だが相手を侮ったり、格下だと思って戦えば、どんな結果が待ち受けているのかは、誰よりも福岡の選手たちが知っていること。ホーム戦では、相手を圧倒するくらいの勢いで戦うのは当然だが、ただむやみに前に出るだけでは足下をすくわれることになる。
最も注意すべきは、苔口卓也、白崎凌兵、中島翔哉で形成される攻撃のトライアングル。いずれの選手も高いテクニックとスピードを有しており、時間と隙を与えれば、ゴールに結びつける力は持っている。中でも苔口の裏への飛び出しは要警戒。たった1本のボールであっても、そこへ届けばそれはゴールを意味する。攻撃に重心を掛けながらも守備への意識を怠らないこと。そして、中途半端にボールを奪われないこと。それが勝利への必須条件だ。
そして坂田は、レベルファイブスタジアムでの4試合ぶりの勝利に向けて次のように話す。
「岡山戦は、以前の試合と比べれば多少は良くなったということも言えるかもしれないが、それではいけない。最低限のベースとしてあのくらいのサッカーはしなくては厳しい。1試合を通して攻撃の時間を長くできるようにしたい。ボールにアグレッシブに行くのが福岡のサッカースタイル。それを意識しながら、試合の流れを読んで、行くべきところと、行かないところを感じながらやれれば上手くやれるはず。選手たちが責任を持ってプレーしたい」
ここまでの試合を振り返れば、80分以降に挙げた得点は6得点。そのいずれも勝点に結び付けており、終盤の粘り強さを感じさせている福岡だが、ファン、サポーターが望んでいるのは、先制点、追加点、駄目押し点を挙げて相手を圧倒する試合。それができてこそ攻撃サッカーと言える。ここまでのすっきりしない空気を晴らすためにも、自分たちのサッカーを内容、結果ともに表現してもらいたい。
以上
2014.05.10 Reported by 中倉一志
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