岡山は4月に入って、3バックの主力選手がケガで離脱し、現在はイレギュラーなメンバーで3バックを組んでいる。第6節・湘南戦から、左ワイドのポジションだった田所諒選手が最終ラインの左に入り、第8節・北九州戦からは、後藤圭太選手が最終ライン中央でDFラインを統率。右に鎌田翔雅選手が入った。この3人のメンバーとGK中林洋次選手は、4月26日の第9節から5月6日の第12節までの連戦4試合、フル出場を続けている。さらに第9節から第11節までの3試合は無失点に抑えている。岡山はもともと被シュート数の多いチームだから、繰り返される危機的シーンには身を挺し、渾身の守備で抑えているというところだ。そして数えることも簡単ではないほど、GK中林選手のセーブに助けられている。
岡山のゲームキャプテンはゲームによって替わっていくが、第9節・札幌戦からキャプテンマークを巻いているのが、その中林選手だ。連戦中、実は気になることがあった。
5月3日に行われた第11節、アウェイの熊本戦でコイントスに勝った中林キャプテンはエンドを変えた。5月初めの17時キックオフのゲームで、変えたエンドは西日を前面に浴びる側だ。なぜだろう? この選択には、何か深淵なる理由があるのか? 疑問に思い、熊本戦の翌日、影山雅永監督にその理由を聞いてみると、「それは…」と言葉にタメがある。普段の歯切れの良さがない。続きを待っていると、「それは、中林本人にあとで聞いてください」とのこと。そこで中林選手を待って聞いてみると、こちらもためらいがちな答えが返ってきた。「あれは…。あれは、向こうでアップをやっていて、すごく調子が悪かったので変えました」。
「っていうのはウソで、監督から『太陽を考えて有利になるようにやれよ』って言われた後に、こそっと『ウッズ、コインで勝ったら云々…』みたいな感じで言われたんで、〈これはコイントスに勝ったら変えるのかな?〉と勘違いして、変えちゃいました。円陣を組んでいる時、みんなから『あれ、コート変わったんだね』みたいな感じで言われて、〈あれ? これ変えちゃいかんやつだったかな?〉って気づいて、慌ててました、実は」。キックオフからの数十分間は西日を受けて眩しかったはずだが、「僕はそれほど眩しくなかったんですけど、左サイドの人はだいぶ苦労したんじゃないかと…。本当に申し訳なく思っているので、エンドを変えた理由は、僕が調子悪かったから、って書いといてください。スカパー!の解説の人も困惑してましたね。僕の勘違いなんですが、風が強かったからとか、いろんなフォローをしてもらってるので、各メディアで違うことを書いておいてもらえると助かります。次から気をつけます」。
というわけで、エンドを変えた深遠なる理由は不明のままであり、1つの説として、「中林選手ちょっぴり天然だった説」を書かせていただいた。ちなみに影山監督は、「エンドを変えて、ちょっと俺もびっくりしたんです。自らを窮地に追い込んで相手を油断させようという作戦だったのかもしれないし、彼なりの勝利の方程式があったのかもしれない。いずれにしても俺の説明が足りなかったんだと反省の念にとらわれています」。
以上
2014.05.08 Reported by 尾原千明
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