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【J1:第5節 川崎F vs 名古屋】プレビュー:3連勝と好調の名古屋を迎え撃つ川崎Fは、内容に結果が追いついて前節リーグ戦初勝利。継続と集中とでリーグ戦ホーム初勝利を目指す。(14.03.27)

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敵地で、理屈抜きに勝たねばならない試合で完勝した試合後。内容に結果が追いついての勝利を目にし、高揚感を感じつつ家路についたサポーターがほとんどだったのではないか。ただ、川崎Fは何かが大きく変わって勝利したわけではなかった。

F東京戦については、風間八宏監督や複数の選手が「何も変わってない」と話す通り、内容についてはそれまでの試合と大差はなかった。ただ、違っていたのは、コンスタントに得点を積み重ねたということと、相手の攻撃を完封したということだった。

パスワークで相手を圧倒し、完勝した試合後、風間監督は「集中」という言葉で選手たちをモチベートしていたと明かす。例えばF東京戦後の会見では、冒頭に「今日は試合に入る時に自分のプレーに集中してくれと話したが、それを忠実にやってくれた」と話している。フォーメーションや戦術的な変更を加えるのではなく、と言ってもケガ人の発生などの問題が発生しており先発メンバーに入れ替えはあったが、一人ひとりに、自らのプレーに集中する事を求め、選手たちはそれを実行した。

どうしようもなく単純なミスによる失点が続いていたこともあり、そうしたミスを無くすことを意識させたのである。また、試合に立ち上がりの時間帯は、らしくなく、シンプルにクリアするなど、非常に気を使っていた。そうした細かい修正で4−0という結果を手にしたわけで、風間監督のサッカーがチームに根付いてきているのは間違いない。

過密日程での5連戦を勝って終わり、少々短めの中4日での試合となるこの名古屋戦は、そういうわけで、川崎F的に何かを変えるということはない。今まで作ってきたものを突き詰めるだけの試合ということになる。川崎FにとってのJリーグ通算1000ゴールがかかるこの試合は、今季リーグ戦等々力での初勝利をかけた試合でもある。

そんな川崎Fが迎え撃つのは、新任の西野朗監督率いる名古屋だ。監督が代わった名古屋で目につくのがチームの若返りである。最終ラインからチームを統率する闘莉王と組むセンターバックは、現役福岡大3年の大武峻。特別指定選手として名古屋に加わる大武は驚きの開幕スタメンを手にすると、そのまま4試合連続フル出場中。大学との兼ね合いがどうなるのかが気になるが、少なくとも3月いっぱいは名古屋に帯同し続けるようだ。彼らセンターバックと共に最終ラインを構成する左右のサイドバックは、左が2年目の本多勇喜で、右が刀根亮輔。右サイドバックに関しては、開幕からU21日本代表候補の田鍋陵太が務めてきたが、体調不良のため前節を欠場。また招集されていた今週のU21候補合宿も辞退しており、この試合への出場は微妙。それでも今季新加入の22歳の刀根は、右サイドバックをそつなくこなしている。

ダニルソンとボランチコンビを組む23歳の磯村亮太は前節初ゴールを決めて上り調子。彼ら若い選手からパスを受けるトップのケネディは、懸案だった腰痛が治癒。また西野監督が作るサッカーは単純に蹴りこむ場面が少ないため、腰への負担も軽減しコンディションは上向きだ。懐の深さを活かしたボールキープはもちろん、高さ、上手さは川崎Fにとって脅威となるはずだ。2トップとしてコンビを組む玉田圭司とともに、怖さのある攻撃陣である。

名古屋は試合終盤にスイッチになる交代采配がある。例えば勝っている状況であれば、中村直志の投入が守備意識のスイッチとなる。点が欲しい状況での永井謙佑や、前節決勝ゴールを決めた松田力といった選手の交代が攻撃のスイッチなのだろう。川崎Fとすれば、中村直志が出てくる状況だけは作りたくない試合だと言える。

名古屋は、神戸戦を見る限りパスワークに長けたチームに対してはまずはブロックを作り守備を固める事になるものと思われる。ただ、川崎Fはこれまでも何度か指摘してきたように、そうした守備をかいくぐるパスワークを身に付けている。この試合も、ブロックを壊すパスワークと仕掛けの組み合わせで得点を奪いたいところだ。

3節の大宮戦では86分に逆転ゴールを奪いながら、再逆転されるという失態を犯すなど、川崎Fは今季等々力ではリーグ戦未勝利。そういう結果があるだけに、ホームのサポーターにリーグ戦初勝利をプレゼントしたいと川崎Fの選手たちは意気込んでいる。

さて、どんな戦いになるのか、注目したいと思う。

以上

2014.03.27 Reported by 江藤高志
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