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“中学生なら誰でも歓迎！世界のサッカー大会”として世界37カ国で開催されている「COPA COCA-COLA2013」の東日本地区予選が、12月14日〜15日、28日〜29日の日程で行われる。今回は15日に東京ヴェルディ練習グランドで行われた予選第2日をレポートする。

14日の予選初日に引き続き、東京ヴェルディ練習グランドには厳正な選考を経て選ばれた中学生年代の8チームが集まった。これを4チームずつA、B、2つのブロックに分け、それぞれにリーグ戦が行われた。試合方法は11人対11人のフルコートでインターバルなしの10分ハーフ。選手交代は人数、回数共に無制限で、一度ピッチを退いた選手が再びプレーすることができるというルールが採用された。

ゲストの岩本輝雄さんが行った開会宣言に引き続き行われた予選リーグ初戦は「豊島少年OB」対「高津中学校サッカー部」の顔合わせとなる。ちなみに「豊島少年OB」は、12人の中1の選手でのエントリーだったが、当日2名が欠場してしまい、すべての試合を10人で戦うハンディを背負う事となった。

大会の注目は3人しかいない女子サッカー部にクラスメイトなどの助っ人を加えエントリーした「文林中学校」。引率する伊藤雅人先生は「助っ人の男子生徒は、全員3年生で高校受験を控えているにもかかわらず集まってくれました。ありがたいですね」と助っ人生徒に感謝。ちなみに女子は3選手とも中2で、今年の新入部員はいなかったとのこと。学校に今年入学した中1女子が10人しかいないという学校の事情を考えれば仕方ないかもしれない。

仲良しの女子3人組のうち八尋瑠奈さんのキャリアは小6からの3年目。好きな選手は柿谷曜一朗選手（Ｃ大阪）とのこと。同じく重盛麻里亜さんは小4の時に行われたサッカー教室にお父さんに連れて行かれ、それでサッカーを好きになったという。そのサッカー教室に重盛さんと共に参加し、それからサッカーを続けているという高橋桂菜さんはその時のコーチだった川上直子さん（元日本女子代表）が来るということで、参加したと話す。3人とも目標は「シュートを打つこと」だったが、八尋さんだけ目標を達成できず悔しがっていた。なお「文林中学校」は、男子バスケ部員を中心とした助っ人選手の活躍もあり、予選では2勝1敗の2位と大健闘の成績を残した。

この「文林中学校」と初戦で対戦したのは「北区立王子桜中学校女子サッカー部」。顧問の福島重利先生が設立して2年目の女子サッカー部は、初年度に6人の新入部員が。さらに今年9人が加入して、ようやく女子サッカー部として対外的に試合ができるようになったという。

チームをけん引するのは、キャプテンの水谷静さんと、立山流留さんのお2人。最終ラインに入る2人の目標は「失点しないこと」で一致。「どんな大会になるのか、楽しみです」と水谷さんは話してくれたが、結果的に3戦3敗で0得点28失点という成績となった。3試合を終えて水谷さんに話を聞いたが「勝てませんでしたが、試合ができてよかったです」と前向き。というのも、部活動としての初めての試合が0-28での大敗（前半25分、後半15分）で、そこから比べたら進歩しているからだという。気持ちも折れておらず、前向きで印象的だった。

試合と平行してAHLゾーンでは、サッカーボールを使った「ボーリング」や、シュートスピードを計測する「スピードガン」といったアトラクションが開催された。ゲストコーチの岩本輝雄さんにシュートを教わった「リーベルプントＦＣ」の佐藤大雅くんは「ボールを蹴るときの立ち足について教えてもらいました。カーブの時は遠く。真っ直ぐのボールの時は真正面から近づいて近くに置くよう言われました」と話し、実際に73km/hだった球速が98km/hにまで伸びたと喜んでいた。なお、AHLというのは"Active Healthy Living"の頭文字をとったもの。これはコカ・コーラシステムが行っている"正しい水分補給と食育についての認知・普及活動"や、"スポーツ事業への協賛を通じて、人々にスポーツに親しむ場を広く提供する活動全般"を指したものである。

試合会場では、各チームそれぞれが試合の空き時間に東京ヴェルディのコーチによる技術指導が行われ「ボールを蹴る」ことを狙いとした指導を受けていた。「高津中学校サッカー部」の太田直紀くんは「意外と見てて簡単と思えるようなことも、いざやると簡単ではなかった。基礎の大事さがわかりました」と、技術の見直しに役立ったとの感想を口にしていた。太田くんはまた、この大会について「人工芝ではほとんどやったことがないので、いつもと違う環境でやれて嬉しかったです」と話していた。

Aブロックを勝ち抜いた「豊島少年OB」とBブロック首位の「B's.Children」とが戦った地区決勝進出チーム決定戦の結果、「B's.Children」が3-1で勝利。敗れた「豊島少年OB」は冒頭にも記した通り、中1のチームでなおかつ交代選手どころか、1人少ない10人での戦いを強いられながらの準優勝ということで惜しい大会となった。その点について引率した伊藤貴俊さんは「残念でしたが、いい経験になりました。中学になってバラバラになったみんながもう一度集まれたので良かったです」と大会を総括してくれた。

一方、優勝した「B's.Children」のキャプテンで、大会のMVPを獲得した王子田奨くんは「ぼくらは巣鴨にある本郷中学校の控えのチームなんですが、1試合ごとに良くなりました。MVPは僕でいいのかとも思いましたが、嬉しかったです。副顧問の先生に電話して報告しようと思います」と話してくれた。

なお、優勝した「B's.Children」は、来年1月11日にマリノスタウンにて行われる東日本地区決勝に出場。この大会で優勝すると、3月中に予定されている、2014年Jリーグの公式戦の前座として行われる、西地区優勝チームとの東西代表優勝決定戦に進出する事となる。

以上

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2013.12.16 Reported by 江藤高志