●曹貴裁監督（湘南）：

「今日で最後の試合になりましたが、ほんとうに一年間、今日の試合に限らず、我々に、時には厳しい声援ももらいながら、熱く声援を頂いたサポーターの皆さんには本当に心の底から、今日も含めて感謝したいと思います。
ゲームについては、相手の2トップのストロングとサイドの1対1の仕掛けというところで、そこを抑えながらも我々の良さを出していこうという話をして、前半からブロックに入って行って何度かいいシーンをつくれたが、最初のクロスからフリーでヘディングシュートを外したことが痛かったかなと。ただ、それが悪いということではなく、ああいうシーンをたくさんつくって決められなかったというところで、1点先に食らってしまうという展開が今年は最後まで続いてしまった。本当に自分の指導力のなさを痛感しているが、今日のゲームも、前回に比べて、またプレシーズンに比べて、我々の相手よりできることが多くなった印象が手前みそですがあります。ただ、勝ち切るためにはやはりまだまだ一歩も二歩も壁を乗り越えていかなければいけないということがすごく分かった試合でした。ただ選手たちは、先ほどの最終戦の挨拶の場でも話しましたが、今年のシーズンインから――去年からもそうだが、新しく来た選手も含めて――しっかり自分たちの目標に向かって頑張ってくれたと思っている。その結果、やれることは開幕から確実に増えましたが、34試合のタームの中で結果を出せなかった。ただ先ほども言いましたが、これを次のサッカー人生に繋げてもらいたいし、自分たちがやってきたことが、合ってるか間違っているか、今の時点では残念な結果に終わりましたが、3年後5年後10年後に、この経験が彼らの人生を豊かにすることに繋がってくれれば、監督としてすごくうれしいです。1年間本当に皆さんも、ホームアウェイ問わず、いろいろ我々の試合を見に来てくれたり取材に来てくれたり、我々の湘南スタイルという言葉を世の中に広めていただいたという意味でも感謝しています。そのスタイルに甘えずに、我々はまたもっともっと強くなって、来年頑張っていかなければいけないと思っています」

Q:試合後の挨拶について、来年も監督をやると約束したと受け取ってよいか？
「ベルマーレのスタイルは僕がやろうがやるまいが続いていくものだと思うし、自分自身もシーズンが終わってよく考えなければいけないとも思っている。ただ、このチームに限界が来たとか終わりがあるとは一切思っていないので、自分の意思を最後に確認してまた皆さんにお知らせしたいと思います」

Q:皆さんに喜んでもらえるようなチームにしたいと。
「選手たちも我々自身もまだまだやらなければいけないことはたくさんある。やらなければいけないことが全然なかったらそういう話にもならないと思います。ただ、やるやらないの話はまたクラブと話して決めたいと思います」

Q:9月以降全て1点差ゲームだが。
「この1点差というのが勝負を分ける、本当に重くて、先に取るのか取られるのかというところで言うと、今日もなんとなく、相手のいいシュートなのか、事故みたいなというのか、表現は難しいが、ああいうところでも決めるチームと、入ったと思っても決められないチームとの差が、目に見えないところですごく大きい。ただ、その差を埋める作業をずっと我々はしてきている。差がどんどん広がっていって0−1になったわけではなく、差を埋めたなかでの0−1なので、これを続けていけば彼らにもっともっと追いつき追い越せでできるのではないかと信じているし、選手たちもそう思っているのではないかと思っています」

（質疑応答を締めたところで）
「最後に、広島さんが2年連続優勝されたということで、この前森保ともちょっと話しましたが、僕と森保は同級生なので、最後にＦ・マリノスとの勝点差をひっくり返して2季連続優勝したことを我々は見習わなければいけないと思いますし、彼らの精神力の強さに敬意を表します。とくに森保くんには本当におめでとうとこの場を借りて言いたいと思います。1年間ありがとうございました」

以上